利上げを織り込む金利先物市場、中銀の出口戦略めぐり混乱

2009年 06月 11日 19:35 JST
 

 [ロンドン 11日 ロイター] 市場関係者の間で、金利先物市場の利上げ予想が行き過ぎではないかとの見方が広がっている。株式市場は3カ月前から上昇が続いているが、金利先物市場は今週になって突然、景気の回復を織り込み始めた。

 一時は連邦準備理事会(FRB)が年内に最大50ベーシスポイント(bp)の利上げを実施するとの見方を織り込んだほか、イングランド銀行(英中央銀行)についても、来年1月までに少なくとも25bpの利上げに踏み切るとの見方が広がった。

 市場が利上げを織り込むきかっけとなったのが、前週末発表の5月の米雇用統計。非農業部門雇用者数は34万5000人減で、市場予想の52万人減を大幅に下回ったが、失業率は過去26年で最悪の9.4%に上昇した。

 FRBは物価安定と完全雇用の双方を使命としており、これまで失業率の上昇局面で利上げを開始したことはない。利上げの織り込みは、かなり無謀な行動ともいえる。

 市場は一時期に比べると冷静さを取り戻したが、依然として、FRB、英中銀、欧州中央銀行(ECB)のすべてが、来年1月までに利上げを開始することを織り込んでいる。

 国際通貨基金(IMF)と経済協力開発機構(OECD)が6週間前に発表した予測によると、米・英・ユーロ圏の今年の成長率は最大で4%のマイナスとなる見通し。来年もプラス成長は予想されていない。

 市場は公式予測の先を行くことが多く、ここ1カ月で景気安定化の兆しも増えてきたが、利上げを正当化できるような景気回復が年内に実現するのかという疑問は残る。

 金利先物市場の動きとさらに矛盾するのは、FRBが今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で国債の買い入れの増額に踏み切るとの見方が強いことだ。  続く...

 
 
 
 
 
 

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