大量償還が急ピッチな長期金利抑制、欧米にファンド資金流出も
山口 貴也記者
[東京 11日 ロイター] 日米の長期金利差が2008年10月以来、約8カ月ぶりの水準に広がっている。国債入札ごとに敏感に反応している米国市場に対し、日本の債券市場では利付国債の償還資金が還流することへの期待感があり、需給環境の違いが日本国債の価格を下支えしているからだ。
一方、長期金利差の広がりによってヘッジファンドの資金が日本から米市場に流出する可能性が高まることになりかねず、日本の長期金利が急上昇する火種もくすぶっている。
<2.4%に広がる日米金利差>
ニューヨーク債券市場で10日、10年米国債利回りが一時節目の4%に上昇した。米財務省が実施した190億ドルの10年債入札で最高落札利回りが3.99%と2008年8月以来の高水準を記録し、政府の債務負担をめぐる投資家の懸念が浮き彫りになったためだ。
一方、11日の東京債券市場では、新発10年301回債流通利回りが一時08年10月以来8カ月ぶりに1.560%に上昇したが、米金利上昇に伴う「パニック的な債券売り」には至らなかった。
日米の長期金利差をめぐっては、世界的な国債増発懸念が欧米諸国の長期金利を一気に押し上げる中、日本の金利上昇ピッチは鈍っており、今年5月以降の金利差拡大がより鮮明だ。10日には08年10月以来となる2.4075%に広がった。
海外頼みの米国に対して、大半を国内で賄うことが可能なファイナンス手段の差が、こうした現象をよりはっきり浮かび上がらせている。 続く...


