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コラム:中国党大会で権力強化か、習氏の成果測る「4つの尺度」
2017年10月11日 / 06:01 / 6日後

コラム:中国党大会で権力強化か、習氏の成果測る「4つの尺度」

[ワシントン 9日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国で18日、5年に一度の共産党大会が始まり、指導部がほぼ入れ替わる見通しだ。習近平国家主席が権力基盤を一段と強化し、自由化を前進させるとの期待がある一方、毛沢東時代への後戻りを防ぐために導入された集団指導体制を放棄する恐れも指摘されている。

 10月9日、中国で5年に一度開催される共産党大会が18日から始まるが、ここで習近平国家主席(写真)がどの程度、自身の権力基盤を強化できたかを示す4つの注目点がある。北京で8月撮影(2017年 ロイター/Jason Lee)

習氏はどの程度、権力強化に成功するのか──。その成果を測る4つの注目点は、以下の通り。

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◎政治局の定年制度を無視できるか

2000年代初頭以来、政治局員は党大会の時点で67歳以下なら昇進の資格があり、68歳以上は退任するという規則が守られてきた。

これによって平和的な権力の移行が確保されているとの見方がある一方、非公式の規則であり、元々は汚い政権闘争のために導入されたとの批判もある。

今回の党大会で定年問題は、汚職調査を担当する中央規律検査委員会のトップ、王岐山書記が続投するか否かの一点に集約される。王氏は有能だが、69歳。任期の2022年に68歳になる習国家主席は、王氏の続投を「隠れみの」に利用する可能性がある。また、王氏が退任するなら、まぎれもなく習氏の権威を示すサインとなる。

◎党綱領に「習思想」を盛り込めるか

党綱領の修正も重要なポイントだ。

最新の綱領は「マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、『3つの代表』、科学的発展観という重要な思想」などを指針としている。

ただ、この部分では「3つの代表」、「科学的発展観」というスローガンを掲げた江沢民元国家主席および胡錦濤前国家主席の名には言及しておらず、両氏の名は後の方に登場するだけだ。個々人よりも集団としての考え方が重要であることが暗示されている。

もしも、修正後の党綱領に習氏の重要思想が習氏の名前無しで盛り込まれるとすれば、体制として同氏の権力を抑制した、あるいは同氏自身が従来の体制に異を唱えるのを慎んだというサインになるだろう。

しかし仮に「習近平思想」といった類の文言が盛り込まれれば、明らかなメッセージになる。集団指導体制の時代は幕を降ろし、習氏が毛沢東氏以来で最も重要な中国の指導者になったということだ。

◎李克強首相を交代させるか

2015年に習氏と李克強首相の不和がささやかれて以来、李氏の進退は北京で常に噂の的となってきた。

ただ、現在は李氏の続投が有望なようだ。当時に比べて両氏の関係は改善した様子だし、いずれにせよ習氏は既に李氏から経済政策の主導権を奪っている。仮に経済が悪化した時のスケープゴートにも使えるだろう。

それでも習氏が李氏を更迭するようなら、ごくごく忠実な側近しか権力の座に就かせないという態度の表れになるだろう。

◎習氏の後任候補がお目見えするか

中央政治局には定年制があるため、通常は政権の中間地点で比較的若い常務委員が2人加わる。1人は国家主席、もう1人は首相の後継候補含みだ。

下馬評では、重慶市の陳敏爾・党委員会書記が国家主席候補、広東省の胡春華・党委書記が首相候補の座に就く可能性がある。しかし政治局常務委員会に1人も若手が入らなければ、習氏が任期満了後の続投を狙っていることの表れだろう。

●背景となるニュース

・中国国営メディアによると、第19回中国共産党大会が18日に開幕する。大会では政治局常務委員会および中央政治局メンバーが選出され、党綱領の修正版も公表される。

・焦点は習氏の後継候補。メディアでは、習氏が任期を延長するとの憶測も流れている。以前に有力視されていた孫政才・前重慶市党委員会書記は7月に汚職で更迭された。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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