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焦点:北朝鮮の核問題でむち振るう中国、外交努力も継続
2017年2月21日 / 04:08 / 7ヶ月前

焦点:北朝鮮の核問題でむち振るう中国、外交努力も継続

 2月20日、中国は北朝鮮からの石炭輸入を停止すると発表し、同国を厳しく鞭打ったが、対話ルートを完全に断ってしまう様子は見られない。写真は、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験を伝えるテレビ画面。ソウルで12日撮影(2017年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[北京 20日 ロイター] - 中国は北朝鮮からの石炭輸入を停止すると発表し、同国を厳しく鞭打った。しかし対話ルートを完全に断ってしまう様子は見られず、核問題の解決に向けて外交努力を続けているのが実情だ。

中国の北朝鮮専門家らによると、金正恩朝鮮労働党委員長が核問題の平和的解決に一向に前向きな姿勢を示さず、反抗的態度を続けていることに、中国政府もうんざりしている。北朝鮮に厳しく対峙するよう、米国から圧力を掛けられてもいる。

中国共産党系のタブロイド紙、環球時報は20日の社説で、石炭輸入の停止措置について、北朝鮮の核開発を止めさせるために中国が国際社会と協力していく決意を示したものだと評価。ただ、対北朝鮮政策が根本的に変わるわけではないとも論じた。

「国連の制裁には加わったが、中国社会の北朝鮮への友情は変わらぬままだ。中国の制裁は核兵器開発だけを標的にしたものであり、我が国は韓国の北朝鮮に対する政治的妄想には断固として反対する」としている。

妄想とは、金正恩氏の異母兄、金正男氏が殺害された事件を巡り、中国が北朝鮮を罰するために石炭輸入を停止した可能性があるという韓国メディアの報道を指している。

複数の中国専門家によると、石炭の輸入停止による北朝鮮への経済的影響は甚大で、北朝鮮は交渉のテーブルに着かざるを得なくなるかもしれない。中国は昨年、北朝鮮から約18億9000万ドル相当の石炭を輸入。これは同国からの輸入総額25億ドルの大きな部分を占めている。

延辺大学・南北朝鮮センターのJin Qiangyiディレクターは輸入停止について「従来のしきたりを破る非常に厳しい措置だ。中国が北朝鮮の最近の弾道ミサイル発射実験をいかに不快に感じたかが分かる」と話す。

<体制崩壊への恐怖感>

とはいえ、中国軍部と関係を持つ筋によると、中国政府は依然として金正恩氏を刺激し過ぎないよう慎重に事を運びたい意向だ。

1つには、金氏が中国の方向にミサイルを向ける手段にさえ出かねないとの懸念があるという。

「金氏は、可愛がると同時にたたいてしつける必要のある犬のようなものだ。しかし激しくたたき過ぎると噛みついてくるだろう。そこが難しいところだ」とこの関係筋は語った。

複数の外交筋によると、中国政府は北朝鮮の体制が突如崩壊する可能性も警戒している。そうなれば大勢の難民が国境を越えて中国に押し寄せる恐れがある。中国政府としては、米国と韓国の軍が北朝鮮に入り、中国国境に到達する可能性も案じなければならなくなる。

中国が本当に北朝鮮の体制崩壊を望むなら、石油や食糧を含め、貿易を全面的に停止したり、金銭的な取引を止めれば済む話だ。

中国は石炭輸入を停止すると同時に、外交努力にも力を入れている。

王毅外相はこの週末にミュンヘンで、国連制裁への支持を約束しながらも、北朝鮮との新たな協議への希望を捨てていないと述べた。

トランプ米政権や国際社会は、北朝鮮にとって中国は唯一の同盟国であり、中国が同国に強い影響力を持っていると考えている。だが、かつての「血の同盟」に今ではすきま風が吹いているようだ。

(Ben Blanchard and Philip Wen記者)

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