日経平均が急反落、米株の下げは悲観的すぎとの声も
[東京 2日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は急反落。米株安と円高を嫌気して売り先行で始まり、一時、前営業日比で300円近い下落幅となった。ただ、一巡後は下げ渋り。グローベックス(シカゴの24時間金融先物取引システム)で米株先物が堅調なことも売りたたきにくくしているという。
週末、米シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)が第4・四半期に繰り延べ税金資産をめぐり100億ドルの損失を計上する可能性が高いとの見方が出たことや、商業金融大手CITグループCIT.Nが米連邦破産法第11条の適用を申請したことなどで、米金融機関に対する懸念が高まっている。ただ、国内市場関係者の間では「昨年のような金融不安が再燃することはない」(国内証券)との見方が大勢となっている。ある市場関係者は「先物安に伴う裁定解消売りや国内金融法人などの売りが先行しているものの、海外勢から大口売りは見られない。金融株の下げも限定的で、金融不安が高まっている状況ではない」(大手証券エクイティ部)とみている。
前場の東証1部騰落数は値上がり288銘柄に対して値下がり1310銘柄、変わらずが84銘柄だった。東証1部の売買代金は6341億円。
米国株式市場は金融機関絡みの悪材料に反応したことに加え、景気に対して慎重なスタンスとなっているという。みずほ証券投資情報部・マーケットアナリストの高橋幸男氏は、米国株市場はファンダメンタルズに対して悲観的に反応しすぎているとみる。「シカゴPMIなどは良い数字だった。今晩の10月米ISM製造業景気指数で堅調を確認すれば、市場のムードが変わると期待している」という。
野村証券プロダクト・マーケティング部マーケット情報課長の佐藤雅彦氏は、「国内株式は米ISM景気指数や米雇用統計に反応した米株価に連動した動きが予想される。ただ、米株価はそれほど大きく下げないとみている」と述べた。
ロイター調査によると、6日発表の10月の雇用統計では非農業部門雇用者数が17万5000人減少すると予想されている。9月は26万3000人減で、市場予想(18万人減)を大幅に上回る落ち込みとなった。10月の失業率は前月の9.8%から9.9%に上昇する見通し。
個別ではホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)やトヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)、キヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)など主力輸出株が軟調。三井住友フィナンシャルグループ(8316.T: 株価, ニュース, レポート)、みずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)などの大手銀行株も売られた。
日本たばこ産業(JT)(2914.T: 株価, ニュース, レポート)が4日続落。長妻昭厚生労働相がたばこ税に関しヨーロッパ並みにする必要があるのではないかとの見解を示したことを嫌気している。
東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)、中部電力(9502.T: 株価, ニュース, レポート)、関西電力(9503.T: 株価, ニュース, レポート)など電力株がしっかり。市場では「電気料金値上げや、政府による太陽光電力の全量購入制度への言及など複数の材料があるが、円高に振れている状況下、ディフェンシブ銘柄として物色されている側面が一番大きい」(国内証券)との声がきかれた。
(ロイター日本語ニュース 石渡 亜紀子記者)
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