日産が通期営業損益予想を上方修正、中国など販売好調で
[東京 4日 ロイター] 日産自動車(7201.T: 株価, ニュース, レポート)は4日、2010年3月期の連結営業損益予想を1200億円の黒字に上方修正する(従来予想は1000億円の赤字)と発表した。前年同期は1379億円の赤字だった。
日本や中国での販売好調が決算内容に貢献した。トムソン・ロイター・エスティメーツによる主要アナリスト17人の予測平均値693億円を73%上回っている。
横浜市内の本社で会見した志賀俊之最高執行責任者(COO)は「中国の好調など外的要因に支えられた側面もあるが、従業員の努力のあかしで予想を上回る結果となった」と述べた。一方で「各国政府の支援策が打ち切られた後は、全体需要のさらなる悪化が予想されている」と、先行きの経営環境について厳しい見方を示した。
通期の売上高予想は従来予想の6兆9500億円から7兆円、経常損益予想は同1000億円の赤字から1200億円の黒字、当期損益予想は同1700億円の赤字から同400億円の赤字にそれぞれ上方修正する。当期ベースでは黒字転換まで予想しなかった。
通期の世界販売台数は従来予想の308万台から330万台に引き上げた。日本や主要市場における新車買い替え補助金制度や中国での販売台数増加などに加え、コストカット策が奏功しているという。販売台数の引き上げにより、従来予想よりも800億円の増益効果があるという。
通期の為替見通しはドル/円を95円から90円、ユーロ/円を126円から131.6円、下期の為替想定レートは1ドル=85円、1ユーロ=130円とした。
2009年4―9月の連結営業利益は、前年同期比50.5%減の948億円になった。通期予想に対する進ちょく率は79%。売上高は30.5%減の3兆3834億円だった。リース車両の中古車価格上昇で736億円の増益、コスト削減・原料価格減で862億円の増益効果があったものの、為替が円高に振れ1427億円の減益、販売台数の減少で2542億円の減益となりカバーできなかった。
世界販売台数は前年同月比14.6%減の162万3000台、うち国内は10.3%減の28万5000台、米国販売台数は21.4%減の40万6000台にとどまったが、中国販売が19.3%増の33万2000台を確保し下支えした。
日産の決算発表について、証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏は「ある程度の業績回復は予想されていたとはいえ、下期の想定為替レートを1ドル=85円に設定した上で、通期の見通しを大幅営業黒字としたのはポジティブ・サプライズ」と評価。「リストラ効果だけでなく、中国など新興国向けに販売が伸びていることが要因とみられ、株式市場でも折に触れ評価されることになりそうだ」とコメントしている。
(ロイターニュース 竹本 能文記者)
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