焦点:住信と中央三井が経営統合、国際的規制強化が再編後押し

2009年 11月 6日 21:54 JST
 
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 [東京 6日 ロイター] 住友信託銀行(8403.T: 株価, ニュース, レポート)と中央三井トラスト・ホールディングス(8309.T: 株価, ニュース, レポート)の統合を、実現に向けて後押しした要因の1つが国際的に議論が進む金融機関に対する規制強化だ。サブプライムローン問題を契機とした世界的な金融危機の中で、邦銀の受けたダメージは相対的には限定的とされてきたが、その後の規制強化の動きは国内の金融勢力図を塗り替える震源となりそうだ。

 「(両行の)経営環境に対する認識が一致してきた」――。6日夕、中央三井トラストHDの田辺和夫社長と住友信託銀の常陰均社長が出席した記者会見で、田辺社長は統合の背景をこう説明した。さらに田辺社長が指摘したのは、金融危機以降、急速に議論が進んでいる国際的な自己資本比率規制の強化や、国内で求められる金融仲介機能として期待される役割への対応だった。

 いずれも根本にあるのは、銀行の自己資本問題だ。ゴールドマン・サックスによると、他の邦銀と比べると相対的に優位とされる住友信託銀のコアTier1比率は6.2%。一方の中央三井は5.4%。シティ証券の予測では統合後の比率は5.6%となる。

 12月末までに細目が固まる見通しのバーゼル銀行監督委員会の自己資本強化案では、中核的自己資本(Tier1)のうち、普通株と剰余金で構成されるコアTier1比率を6%に引き上げることが求められる可能性もある。

 常陰社長は会見で「(新銀行は)質・量ともに十分な自己資本。ただちに増強する必要はない」と語ったが、「規模を大きくし、時価総額を上げておく方が増資はやりやすい」と指摘する銀行アナリストもいる。

 自己資本増強の必要性に直面してるのは、どのメガバンクグループも同じだ。三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)やみずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)、三井住友フィナンシャルグループ(8316.T: 株価, ニュース, レポート)も1兆円単位の資本増強が必要な情勢になっているというのは、金融関係者の間では半ば常識となりつつある。「この増資競争に勝ち残れずに、取り残された銀行は数年後には買収のターゲットにされる」(メガバンク役員)との指摘もある。

 (ロイターニュース 布施太郎記者;編集 田巻 一彦)

 
 
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