インタビュー:NTTドコモ、中国移動・中国連合通信との提携検討=社長
[東京 9日 ロイター] NTTドコモ(9437.T: 株価, ニュース, レポート)の山田隆持社長は9日、ロイターのインタビューで、中国の携帯電話会社との技術提携を検討していることを明らかにした。
中国移動(チャイナ・モバイル)(0941.HK: 株価, 企業情報, レポート)と中国連合通信(チャイナ・ユニコム)(0762.HK: 株価, 企業情報, レポート)の2社で、それぞれとの協力関係を模索しているという。ただ、2社への出資に至る可能性は低いとの見方を示した。
ドコモは、今年3月にインドのタタ・テレサービシズ(TTSL)の株26%を取得。昨年は、フィリピン・ロングディスタンス・テレフォン(PLDT) を持ち分法適用会社にしたほか、マレーシア、バングラデシュの携帯電話会社にそれぞれ出資するなど、アジア地域での資本参加を加速している。山田社長は今後の出資について「アジアにはまだいくつか国がある。水面下で折衝している」と述べた。ただ、中国の通信会社とは技術協力の検討にとどまっており「投資になると難しい。数%の出資でも大きな金額になる。そうした話は出てこない」と話した。
また、NTTドコモは2010年12月から次世代高速・大容量の無線通信(3.9G)のサービスを世界共通のLTEの技術で開始する。LTE対応の携帯電話の発売は2011年中とし、現行の第3世代(3G)携帯にLTEを追加する機種を開発する考え。当初のカバーエリアは狭いため「LTEがつながらない場所でも3Gで対応できるようにする」という。このため、NEC(6701.T: 株価, ニュース, レポート)、富士通(6702.T: 株価, ニュース, レポート)、パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)など現行機種を製造している端末メーカーに開発を依頼しているという。
スマートフォンについて山田社長は、米グーグル(GOOG.O: 株価, 企業情報, レポート)の「アンドロイド」搭載の携帯、「Windowsモバイル」搭載の東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)製の携帯のほか、今後も取り扱いを増やしていく方針を示した上で「冬モデルでもアンドロイド携帯が出せないか検討している」と述べた。一方で、米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)の「iPhone(アイフォーン)」の発売については「あきらめたわけではない」と語ったが、詳細は言及しなかった。
インタビューの詳細は以下のとおり。
――携帯端末の足元の販売動向はどうか。
「4―6月の3カ月トータルで前年比10%減くらい。4月は前年を上回り、5月は前年並み、6月は20%くらい落ちた。6月の減少は、端末の販売のタイミングで買い控えが起きたため。ただ夏モデル18機種のうちあと5機種がこれからの発売だ。その中にはアンドロイド携帯もあるので7月以降の伸びに期待している」
――アンドロイドのグーグル携帯、ウィンドウズ・モバイルのほか、今期、スマートフォンをさらに取り扱う予定はあるか。
「冬モデルでアンドロイド携帯を追加で発売できないか検討している。ウィンドウズモバイルも出るかもしれないがターゲットはアンドロイド」
――これからアイフォーンを発売することはあるのか。
「われわれはあきらめたわけではないが、それ以上の話は言えない」
――2010年12月から3.9GのLTE技術による次世代通信を開始するが、高速・大容量の回線の提供でどのような端末を計画しているか。
「来年12月にパソコンに差し込むデータ通信カードを発売し、2011年中に携帯電話を出す。音声は高速のLTEにしても仕方ないのでパケット通信をLTEでやれるようにする。LTEと現行の3Gの両機能をサポートする機種になる」
――LTEのサービス開始の当初はエリアカバーは狭いようだ。
「2Gから3G(FOMA)に移ったときは、両世代の併用端末を作れなかったので基地局が足りずにつながらないこともあったが、LTEは3Gと両方が入った端末にする。だからLTEのカバーエリアから外れても3Gがサポートするので感度が悪いということにはならない」
――LTEに対応する携帯端末の開発の状況はどうか。
「現行の携帯端末にLTEを追加することを検討しているので(NEC(6701.T: 株価, ニュース, レポート)、パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)、富士通(6702.T: 株価, ニュース, レポート)など)皆さんに開発を依頼している。基本仕様などを固めているところ。今の扱っている携帯を開発しているメーカーと組むのがやりやすい。海外のメーカーが製造するスマートフォンにLTEを乗せるという話は聞いていない」
――アジアの携帯電話会社への投資を加速しているが、インドのTTSLに続いて考えているところはあるか。
「まだまだアジアにはいくつかの国がある。水面下で折衝しているところだが、相手のある話なのでまとまるかどうかはこれからだ」
――中国市場への投資は考えているか。
「携帯会社が3社に再編されたので個別に話をしている。ただ、投資まではなかなかいかなくて技術提携から考えている」
――技術提携を考えているのは3社のうちのどこか。
「チャイナ・ユニコムとは通信規格がW─CDMAなので親和性がある。水面下でいろいろ話をしているが、どうやってWIN─WINの関係になれるか模索している。また、チャイナ・モバイルとはLTEの規格で親和性がある。われわれもチャイナ・モバイルの方式を研究しておきたいので連携ができないかと検討している」
――2社への投資に発展することはあるのか。
「それは難しいのでは。大きな会社なので数%の投資をしても大きな金額になる。数%の出資では意味がないし、中国のキャリアはお金は十分にあるので向こうから出資の話はなかなか出てこないでしょう」
(インタビュアー:村井令二 竹中清)
(ロイター日本語ニュース 村井 令二)
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