東京外為市場・正午=ドル103円前半、リスク回避の動き再燃の見方も
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
正午現在 103.38/43 1.5410/15 159.36/41
午前9時現在 102.55/60 1.5464/69 158.67/74
前週末NY17時 102.80/85 1.5486/90 159.23/33
[東京 12日 ロイター] 正午過ぎのドル/円は、前週末NY市場の午後5時時点から上昇、103円前半で取引されている。前週末にダウ工業株30種が下落したことや、ドル/円が最近のトレンド・ラインを下回ったことなどで、朝方はいったん円買いに傾いた。しかし、その後は買い戻しなどが入って朝方の水準に戻し、さらに上値を追う展開。一方、前週末発表のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)の弱い決算を受け、クレジット懸念が高まり、午前中の取引では、再びリスク回避の動きが再燃したとの見方が出ていた。
<信用リスク懸念が再燃>
前週末NY市場はアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)の弱い決算を受けクレジット懸念が高まり、再びリスク回避の動きが再燃したとの見方が出ている。ドル/円は前週末、102.60円付近を付けた後すぐに103円前半に反発したが、103円台は長続きしなかった。
週明け東京市場の早朝から米系金融機関による売りが先行し、一時102.57円まで下げた。前週末にダウ工業株30種が120.90ドル安になったことや、ドル/円が最近のトレンド・ラインをブレークしたことなどで、市場は円買いに傾いていた。
ある証券関係者は「欧米の金融システム不安から、米国のファンダメンタルズの弱さに関心を移しており、軟調な米株はドル売りを誘いやすい。今週いずれかの時点で101円台を試す展開となるだろう」(証券会社)という。ただ、市場ではドルが一気に100円割れするとの見方はまだ大勢となっておらず、「ドル/円相場が、102―105円、101―104円などの水準にレベル・ダウンしたとの見方が多い」(同証券会社)との声が聞かれる。
仲値公示付近では邦銀勢の買い戻しが見られ、朝方の水準に戻した。ある邦銀筋は102円半ばからアジア系によるオプション絡みの買いが入り上昇したという。市場では103円台では「売りオーダーが見られない」(邦銀)と上昇余地が指摘される。ただ「今週は重要指標の発表も多く予定されているため、103円半ばでこう着した場合には再びドル売り」(同)とみられている。正午近くの取引では上値を追う展開となっている。
<ユーロは方向感乏しい>
前週相場をけん引したユーロは、週明け東京市場で方向感をつかみにくい値動きとなっている。午前中は1.5485ドルまで上昇した後、売り地合いに反転、きょうの安値1.5400ドル付近まで下落した。ある邦銀関係者は「1.55ドルで伸び悩めば、1.53ドルに下落」(同)との見方も出ている。
ユーロ/円は前週半ばは163円付近で推移していたが、その後は軟調が続いている。前週末はAIGの決算発表をきっかけにリスク回避姿勢が強まり、一時、158.65円付近まで下落し、先週末ニューヨーク市場終盤の159.28円からさらに下落した。その後は反発し、きょうの高値159.50円に上昇した。
<英ポンドに警戒感継続>
ポンド/円は201円半ばで、朝方の安値200.25円から反発した。市場は軟調な英金融株などを背景にポンド安警戒感を強めている。対ドルでは1.9480ドル付近で前週末ニューヨーク市場終盤の1.9540ドルから小幅下落。
9日のFT100種総合株価指数は66.1ポイント(1.05%)安の6204.7。週足では0.2%下落した。週間ベースでの下落は1カ月ぶり。金融株ではバークレイズ(BARC.L: 株価, 企業情報, レポート)、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)(RBS.L: 株価, 企業情報, レポート)、ロイズTSB(LLOY.L: 株価, 企業情報, レポート)、HBOS(HBOS.L: 株価, 企業情報, レポート)、HSBC(HSBA.L: 株価, 企業情報, レポート)、アライアンス&レスター(ALLL.L: 株価, 企業情報, レポート)が1.7―2.9%安となった。HSBCはモルガン・スタンレーによる格下げも悪材料となった。
第1・四半期の英国(イングランドおよびウェールズ対象)の担保権実行令状の発行件数が、1990年代初頭以来の高水準となったことも相場を圧迫した。エコノミストは今後、状況が悪化するとの見通しを示した。
<海外投資家の対日証券投資が約1兆円売り越し>
財務省が今朝発表したデータによると、非居住者の対日証券投資は、4月27日―5月3日の週に1兆0254億円の売り越しとなった。内訳は株式が4172億円の買い越し、中長期債が8591億円の売り越し、短期債が5835億円の売り越しだった。
非居住者の証券投資については、為替リスクを回避した投資形態のものも多く、一概には為替相場へのインパクトを断定できないが、本邦証券市場で海外投資家のプレゼンスが拡大するなか、彼らの動向が相場を左右し、間接的に為替相場に影響を及ぼすことが考えられる。
<パキスタンルピー下げ止まり>
パキスタンルピーは1ドル=66.550/750ルピー付近。政情不安などを背景に、足元では一時70ルピー付近まで売られていたが、「中銀が動き始めたことをきっかけに、ようやく下げ止まった」(外銀)と見られている。パキスタン国立銀行(中銀)は、外為取り扱い機関によるポンド、ユーロ、およびアラブ首長国連邦(UAE)のディルハムの海外への送金を禁止した。国内のパニックを抑制するとともに、外貨の確保の支援が目的という。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威)
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米政策当局と戦後最大の危機=信州大・真壁氏

