インドは今後もM&A加速か、資金調達面で問題も
[ムンバイ 9日 ロイター] インドの携帯電話サービスのバーティ・エアテル(BRTI.BO: 株価, 企業情報, レポート)は、南アフリカの同業MTNグループ(MTNJ.J: 株価, 企業情報, レポート)に買収を仕掛けているが、合意すればインド企業による外国企業買収案件では過去最大規模になると予想されている。
世界的な信用収縮にもかかわらず、今後もインド大手企業による合併・買収(M&A)の動きは活発化する兆しがある。
200億ドルを上回る可能性がある買収額について、バーティの資金調達能力への懸念から同社株は下落しているものの、海外展開を視野に入れるインド企業による買収が今後も増えることはほぼ確実とみられている。
シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)傘下のシティ・インディアの投資銀行部門責任者は「インド企業は十分に成長した」と指摘。シティ・インディアは、インドのタタ・モーターズ(TAMO.BO: 株価, 企業情報, レポート)が3月、米フォード・モーター(F.N: 株価, 企業情報, レポート)からジャガーとランド・ローバーなど高級車部門を23億ドルで買収した際にアドバイザーを務めた。
同責任者は「これらの大型案件はほんの数年前には想像もできなかった」と述べ、利益率の向上と優秀な経営陣に加え、資金調達能力により、インド企業の財務状況が改善していることが背景と指摘した。
トムソン・ロイターによると、今年現在までの世界のM&Aの金額は約30%減少し、インドの対外M&Aも38%減少した。しかし、10億ドル以上の案件はタタ・モーターズを含め3件ある。
エナム証券の関係者は「世界各地でM&Aの動きが鈍くなっているので、金融機関はインド企業に対し、今が買収を模索する好機とアドバイスしている」と述べている。現在は、プライベートエクイティ企業など西側の競合相手と買収を競い合う必要がないほか、インド企業は成長して大規模になり、その経営方法も分かってきているという。
ただ、道程は平坦ではない。タタ・スチール(TISC.BO: 株価, 企業情報, レポート)は昨年、英蘭系鉄鋼会社コーラスを130億ドルで買収したが、買収資金に充てた株式と債券の発行に苦労した。また、タタ・モーターズによるフォードの高級車部門買収では、つなぎ融資は簡単ではなかった。
他の企業も株主割当増資による資金調達が困難になっている。国内の株式市場が年初来15%以上下落しているためだ。また、海外からの借り入れコストも1年前に比べ、200─300ベーシスポイント(bp)上昇している。
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