今週の米株式市場、金融セクターやFOMCに注目
[ニューヨーク 22日 ロイター] 23日からの週の米株式市場は、金融セクターから減配や増資、評価損に関する発表が新たに出てきた場合、敏感に反応する見通し。前週には、銀行セクターをめぐる新たな混乱を受けてダウが3カ月ぶり安値に下落した。
25日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表を控えるが、ウォールストリートから予想外の発表があれば、そちらに対する注目度のほうが高くなる見通し。
前週の米株式市場は、金融セクターをめぐる一連の悪材料を受け、第1・四半期決算を境に信用危機は最悪期を脱するとの見方が後退。ダウ工業株30種平均は週間で3.8%下落し、20日終値は3月半ば以来の1万2000ドル割れとなった。S&P総合500種指数は3.1%安、ナスダック総合指数は2%安だった。
シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)の最高財務責任者(CFO)は19日、第2・四半期にサブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅ローン)関連で、かなりの評価損を計上する可能性があるとの見通しを示した。
フィフス・サード・バンコープ(FITB.O: 株価, 企業情報, レポート)は18日に最低20億ドルの増資と減配実施を、キー・コープ(KEY.N: 株価, 企業情報, レポート)は13日に16億5000万ドルの増資と配当半減を、それぞれ発表。メリルリンチのアナリストは20日、大手地方銀行株は「降服モード」にあると述べた。
ヒンスデール・アソシエーツの投資部門ディレクター、ポール・ノルティ氏は「フィフス・サードなどにみられるような増資や減配といった問題が過ぎ去る可能性は低く、シティの発表を考慮すれば、マネーセンター・バンクに波及する可能性も否定できない」と述べ、「金融業界は依然として非常に敏感な傷口を抱えている」と付け加えた。
25日のFOMC声明発表は、金融やその他のセクターをある程度支援する可能性がある。金利先物市場は連邦準備理事会(FRB)がフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2%に据え置くとの見方でほぼ一致している。
FRB高官が今月初め、ドル安やそのインフレへの影響について相次いでコメントし、利上げの懸念が高まったが、17日のメディア報道を受けて不安は後退した。
DAデビッドソンの市場ストラテジスト、フレッド・ディクソン氏は「FOMC後に市場はやや落ち着くだろう」と指摘している。
同氏によると、利上げは短期的に景気を抑制することなどから、株式市場にとってマイナスとみられているが、一方で、FRB高官のタカ派的発言がドルを支援し、株式市場の向かい風となってきた原油高騰の緩和につながるというプラス面もある。
クローバー・キャピタル・マネジメントの株式アナリストは「市場は引き続き、原油価格に非常に強く反応するだろう。原油相場は上方リスクがあると考える」と述べた。
企業決算では、原油や食料価格の上昇が言及される可能性がある。今週は、ダーデン・レストラン(DRI.N: 株価, 企業情報, レポート)が24日、シリアルメーカーのゼネラル・ミルズ(GIS.N: 株価, 企業情報, レポート)が25日に決算発表を控える。
住宅建築のレナー(LEN.N: 株価, 企業情報, レポート)とKBホーム(KBH.N: 株価, 企業情報, レポート)も、それぞれ25、26日に決算を発表する。両社のコメントや、5月の新築・中古住宅販売統計は、住宅市場の底入れに関する手がかりとなる可能性がある。
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