米ダウが弱気相場入り、市場の苦境は今後も続く見通し
[ニューヨーク 2日 ロイター] 2日の米ダウ工業株30種は弱気相場入りし、原油価格の最高値更新、消費低迷、終わりの見えないクレジット危機を背景に米市場の苦境は終わりがほど遠い状況となっている。
ダウの最高値からの下落率は20%を上回り、2月のナスダック総合指数に続き弱気相場入りした。
3日は6月の米雇用統計が発表される予定で、米経済に関する認識がさらに悪化するとみられている。雇用情勢の一段の悪化は消費者心理にさらなる打撃を与えかねない。
サンフランシスコのキャンター・フィッツジェラルドの米市場ストラテジスト兼テクニカルアナリスト、マーク・パド氏は「市場は一種の降伏状態かつ崩壊寸前で、ポジティブな材料を必要としている。それが雇用統計となる可能性もある」と指摘。さらに「原油価格は背中に突き刺さったナイフで、今も傷を与えている」と述べた。
2日の原油先物終値は143.57ドルで、最高値を更新した。住宅価格下落や企業業績悪化に関する懸念は増大し、米市場の見通しはさらに悪化している。
過去の弱気相場パターンをみると、米株の下落はまだ続く見通し。
1900年以来ダウの弱気相場局面では、期間中の下落率は平均で30%。期間は1年あまり続く傾向がある。
過去最悪の弱気相場は大恐慌時代初期で、1930年4月17日から1932年7月8日まで続いた。この間ダウは294.07から41.22まで下落し、下落率は86%に達した。
現時点でダウ構成銘柄の30社は、昨年10月9日の最高値から時価総額で1兆1000億ドルを失ったことになる。
フロリダのJVBフィナンシャル・グループのチーフエコノミスト、ウィリアム・サリバン氏は「1960年代以降の弱気相場をみると、ダウの平均下落率は31%、期間は14カ月だ。これから考えて、まだ先は長い」と述べた。
2日のダウは10月9日の終値ベースの最高値から20.8%安で引けた。S&P総合500種指数は、やはり昨年10月につけた最高値から19.4%安。
ダウの下落の大半は、ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)と世界最大の保険会社AIG(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)の下落に起因している。
GMとAIGは年初来の下げが最もきつく、GMは59.9%、AIGは54.1%下落した。
ナスダックは2007年10月31日につけた52週の終値ベースの最高値から21.2%安で、テクニカル的に弱気相場を示している。
(Ellis Mnyandu記者;翻訳 中田千代子 ;編集 吉瀬邦彦 )
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