世界経済は09年下期に安定へ、新興諸国がけん引=ブラデスコ
[東京 17日 ロイター] ラテンアメリカ最大規模の民間銀行、ブラデスコ銀行(BBDC4.SA: 株価, 企業情報, レポート)のマクロ経済アナリストで調査部ディレクターのオタビオ・デ・バホス氏は、世界経済は08年第4四半期を底に09年下半期には安定してくるとみており、09年の世界の経済成長率を2.3%成長(基本シナリオ)と予想している。
先進国が軒並みマイナス成長になる一方、ブラジルなどの新興諸国が世界経済をけん引する。
三菱UFJ証券が17日開いた「ブラジルデーカンファレンス」で述べた。
バホス氏は、足元の金融危機について「新興諸国の世界経済への寄与度が高まる中で、新興諸国の経済が持ちこたえることが出来なければ、今回の金融危機による影響はもっと深刻化した」と指摘。09年の世界の経済成長を2.3%成長と予想する背景として、09年には新興諸国の世界経済成長率への寄与度が95%以上に達するとみているという。
同氏の09年の各国GDP成長率予測(基本シナリオ)は米国がマイナス1.0%、ユーロ圏がマイナス0.4%といずれもマイナス成長であるにも関わらず、新興諸国は5.4%成長となっている。日本はゼロ%成長を予想している。
また新興諸国のGDP成長率予測(同)はBRICsの6.7%成長を筆頭に、アジアの新興諸国が6.0%、中東4.6%、東欧3.6%、ブラジルを除くラテンアメリカが2.3%となっている。東欧の成長率予想が低いのは、対外債務比率が高く、今回の金融危機の影響を最も受けたためという。
一方、バホス氏は新興諸国の中でブラジルに最も注目している。「ブラジルにおける投資とビジネスチャンスは新興経済圏の中でも最大規模だ」という。15年間継続して健全なマクロ経済政策を維持している同国は、対外純債権国となり、投資適格格付けを獲得するに至っている。企業をみれば負債比率は低く民間部門での収益性も高い。海外からの直接投資総額(12カ月累積ベース)は08年9月時点で605億ドルを超えており、同氏はその投資額は09年も500億ドル程度になるとの見方をしている。
またブラジル国内においては正規雇用者数が増加し、足元では総人口に占める貧困層の割合が92年以来過去最低となる一方で、中流層の割合は過去最高の半数を占めるに至るなど、新たに登場した数百万人の新しい消費者や、インフラ整備に関する投資の増加なども同国成長の背景のひとつにあるという。
ただバホス氏は、ブラジル経済や同国への投資にも、世界的な経済後退の下振れリスクと中国経済の動向など短期的なリスクは存在する、と指摘している。
(ロイター日本語ニュース 岩崎 成子記者)
© Thomson Reuters 2009 All rights reserved.



日本
米国