デジタル印刷機など成長分野、5年で売上高倍増へ=富士ゼロックス
[東京 3日 ロイター] 富士フイルムホールディングス(4901.T: 株価, ニュース, レポート)傘下の富士ゼロックス(東京都港区)の山本忠人社長は3日、ロイターなどとのインタビューで、企業がカタログやダイレクトメールの印刷で利用するデジタル印刷機など成長事業において、2014年3月期に現状の2倍の規模となる4000億円の売上高を目指す方針を明らかにした。
同社の2009年3月期の売上高は1兆円程度で、富士フイルムHDのドキュメント事業を構成している。売上構成は、複写機やプリンタなど事務用機器の販売が多くを占めるが、同社が成長事業と位置づけているのは、企業が業務用に利用するデジタル印刷機のほか事務用機器の管理サービスで、従来型の事業とは異なる市場を想定している。同社が「プロダクション事業」と「グローバル事業」と呼ぶ分野で、両事業の2009年3月期の売上高は合計で約2200億円となっている。
カタログやダイレクトメールなど業務用印刷物は高度な画質が要求されるため、版を作って大量印刷するオフセット印刷機を保有する業者が請け負う分野だが、山本社長は「刷版を使うことなく(低コスト・短時間で)オフセット印刷の品質を提供する」として、事務用プリンタの機能を高度化した同社のデジタル印刷機のメリットを強調。印刷物の配布時期に合わせた少量印刷や、顧客の属性によって印刷内容を変えるデジタル技術の特性を示し、オフセット印刷機が支配している業務用印刷の市場を奪っていく構えを示した。
従来型の事務用機器の市場が飽和状態になる一方、デジタル印刷機の市場規模は2005年の8.6兆円から、2010年には15.7兆円に拡大するとみられている。同社はデジタル印刷機の分野に1992年に参入し、国内でのシェアは、キヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)、リコー(7752.T: 株価, ニュース, レポート)、コニカミノルタホールディングス(4902.T: 株価, ニュース, レポート)を抑えてトップを確保。今後も競争激化が予想されるが、同社では、市場の成長とともに、売上を拡大させていく構え。
さらに、山本社長は、企業の事務用機器の管理サービスを強化する方針も表明。管理サービスを通じてコスト改善だけでなく生産性向上の提案などを展開し、新たな収益源として育てていく構えを示した。将来的には、デジタル印刷機の販売との相乗効果もねらっており、プロダクション事業とグローバル事業の合計売上高を5年後に倍増させる目標を示した。
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