米J&Jがエランに10億ドル出資、認知症治療薬で提携
[ボストン 2日 ロイター] 米医薬品・健康関連用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)(JNJ.N: 株価, 企業情報, レポート)は2日、アイルランドの医薬品大手エラン(ELN.I: 株価, 企業情報, レポート)の株式18.4%を10億ドルで取得することで合意したと発表した。
J&Jはまた、エランが開発中のアルツハイマー型認知障害症治療薬の大半も取得する。このなかで注目されているのが、バピネウズマブ(bapineuzumab)。エランは、米製薬大手ファイザー(PFE.N: 株価, 企業情報, レポート)に買収されるワイスWYE.Nと共同で開発しているが、J&Jはバピネウズマブに対する25%の権利を取得する。
エランに対しては主要株主が経営陣の刷新、経営体制の改善などを求めていた。
エランはJ&Jからの出資を受け、負債を70%削減し4億ドルまで圧縮する。格付け会社のムーディーズは、J%Jの出資を受け、エランの格付けを引き上げの方向で見直すと発表した。
J&Jはエランに出資することで、医薬品事業の拡大を目指す。アルツハイマー型認知障害症治療薬としてJ&Jは「レミニル」を販売。これは広く使われている
ファイザーの「アリセプト」と同系の医薬品だが、双方ともアルツハイマー型認知障害症の原因にかかわるとされる酵素、アセチルコリンエステラーゼの作用を阻害するもので、認知症の症状の改善度はあまり高くなく、効果も短期間しか持続しない。
市場調査会社のIMSヘルスによると、米国のアルツハイマー症関連の治療薬の市場規模は2008年は34億ドル。アナリストは、アルツハイマー症の症状の進行を遅らせる新たな医薬品が市場に投入されれば、市場規模は爆発的に拡大すると予測している。
マトリックス・アセット・アドバイザーズのデビッド・カッツ氏は「J&Jは臨床試験の実施や医薬品の販売でエランよりも優れているため、バピネウズマブを医薬品として開発し販売にこぎつけるには、J&Jのほうがエランよりも有利な立場にある」と述べた。
米国のアルツハイマー症患者数は最大500万人と推定されている。
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