インタビュー:株価6000円台でも自己資本比率は十分=塚本・みずほFG<8411.T>次期社長
[東京 26日 ロイター] みずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)の塚本隆史次期社長はロイターのインタビューで、自己資本の状況について、日経平均株価が6000円台に入っても自己資本比率は健全な水準を維持できるとの考えを示した。今後の資本政策について、必要な場合は優先出資証券の発行でTier1(中核的自己資本)を増強し、株の希薄化を避けるとした。
塚本次期社長は旧第一勧業銀行出身。4月1日付で就任する。
インタビューの主なやり取りは以下の通り。
――グループとしての成長戦略をどのように描くか。
「現在は経営環境が非常に厳しい。いたずらに成長戦略を追求するタイミングではない。日本だけではなく世界の金融機関がダメージを受けている。将来のチャンス到来に備えて今までの戦略を見直しし、効率化を進め、強化するべきところを強化する時期だ。具体的には、安定的な基盤による収益力の強化とコスト構造の見直しや経営体制の強化、人材重視の方策を打ち出す」
――収益力が落ちているのではないか。
「投資銀行業務の中で、顧客志向ではないセールス・アンド・トレーディング志向がなかったといえば嘘になる。今後はすべての持てるリソースを顧客に向けないと収益力の本源的な回復は難しい。リテール分野では個人向け店舗などのインフラ整備を相当に進め、果実を得ようとした矢先に環境が激変した。海外では欧米のウェートが高かったが、ここが沈んでしまい、アジアだけでは全体をリカバリーできていないのが現状だ」
「アジア重視の路線をさらに強化する。M&A(買収・合併)をやる環境ではないが、オープンアライアンスのかたちで、現地の金融機関と提携しながら強化していきたい」
――シティ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)グループ傘下の日興コーディアル証券の買収に名乗りを上げているが。
「個別のことはコメントできない。しかし、一般論として言えば、現在、証券業界はトップ企業でも厳しい状況だ。証券会社を買収した途端に最も重要な資産である人材の合理化をしなければならなくなる可能性もある。それでは意味がない。非常に慎重に考えないといけない」
――新年度以降、増資の必要性はあるか。
「資本の拡充は非常に重要な経営課題だ。適切なタイミングで適切に対応する必要がある。その場合は、希薄化リスクを避けるために優先出資証券を使うことになると思う。日経平均株価が6000円台になっても大丈夫なように準備をしてきた。仮に6000円になった場合は、その値下がりの過程で資本、リスクアセット含めていろいろな対応が可能だ。常に迅速に必要な手立てを講じる。現時点で公的資金の注入は選択肢として考える必要もないし、必要にならないように最善の努力を続ける」
(インタビュアー:布施太郎 デイビッド・ドラン)
このインタビューは17日に行いました。
© Thomson Reuters 2012 All rights reserved.


ソーシャルメディア特集
欧州債務危機
拡大する反政府デモ