UPDATE1: 「総合電機」路線から距離、公的資金はグループ内で活用を検討=日立<6501.T>社長
[東京 20日 ロイター] 日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)の川村隆会長兼社長は20日の会見で、これまで日立が進めてきた「総合電機」の路線から距離を置き、グループの構造改革を進めていく方針を示した。また、一般企業向けの公的資金制度については、グループ内での活用を中心に「検討対象に入っている」ことを明らかにした。
川村社長にとっては4月1日に就任後の初会見で、前社長の古川一夫副会長らの路線について「拡張、成長、総合電機の路線」と評価。自身の社長就任にあたっては「総合電機の路線から軸足を少し移して、安定的な収益をもたらされる状況にしたい」と述べた。今後の方向としては「総合路線・コングロマリット路線」から「社会イノベーション事業に重点を移す」と強調し、情報通信、電力、環境、産業、交通、都市システムなどの事業へ経営資源を重点配分していく考えを示した。
グループ経営の効率化については「社会イノベーション事業に近い事業は本体との距離を縮めるし、遠い事業は距離を置いていく」との方針で、日立本体と子会社群の資本関係を見直していく考えで、具体策については「今年度内に方向性を示す」との方針を示した。
<ルネサスは再編の方向、公的資金はいろいろ検討>
日立が55%出資する半導体メーカーのルネサステクノロジ(東京都千代田区)は「距離を置く事業」のひとつとみられる。ルネサスとの「距離」について川村社長は会見後に記者団に「完全に切り離すのはすぐには出来ないが、いろいろな形で他社との協調を図る。再編の方向だ」と述べた。ルネサスはNECエレクトロニクス(6723.T: 株価, ニュース, レポート)と統合交渉に入ったことが表面化している。
川村社長は会見で、今国会で審議中の一般企業への資本注入制度(産活法改正案)について「いくつかの分野で検討対象に入っている」と述べた。会見後、記者団に対して、子会社や関連会社での活用を検討していることを明らかにしたが、半導体事業での活用については「いろいろ検討している」と述べるにとどめた。
<日立本体の資本増強、選択肢として検討>
日立は、2009年3月期は7000億円の最終損失を計上する見通し。2008年12月末時点の自己資本比率が17.4%で、3月末は一段の低下が見込まれる。川村社長は資本増強については「最終利益を上げて自己資本を充実するのが基本的な考え方」としたものの「選択肢として考える」と述べた。
2010年3月期の最終損益の見通しについては「かなり厳しい。いろいろなものが回復基調になっていくのは2010年度からだと思っている」と述べた。今期は「自動車やエレクトロニクスに関係した分野が引き続き厳しい」とみており、米国はじめ海外の動向を注視する構えを示した。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二記者)
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