来週のクレジット市場=高利回り一般債を積極運用、CDSは行き過ぎたタイト化修正も
<対国債スプレッド>
政保債(公営)10年 4.0─5.0bp 銀行債(みずほ)5年 40─41bp
地方債(都債)10年 10─10.5bp 電力債(東電)10年 17─18bp
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[東京 15日 ロイター] 来週のクレジット市場では、政地債や国内普通社債(S
B)など一般債は国債に比べて高い利回りが得られることから、投資家が引き続きポート
フォリオへの組み入れを積極的に行う見通し。需要の強さを背景にスプレッドは緩やかな
がらタイト化余地を探る展開となろう。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市
場は株価動向に振れやすい展開が予想されている。米国市場では米自動車大手のゼネラル
・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)再建計画への不透明感や米大手行の資本増強に伴う株式希薄
化懸念などで株価先行きに慎重な見方も出始めている。株価が軟調に推移すれば、景気底
入れ期待や金融安定化などを背景に進展した行き過ぎたタイトニングを修正する動きも予
想されている。
今週起債した新発政地債、SBは順調に消化された。セカンダリー市場が品薄状態にあ
ることが大きな要因で、大量の運用資金が一斉に流れ込んだ。投資家の動向について、あ
る銀行系証券のアナリストは「運用対象が乏しいうえ、買い遅れに対する警戒感も強まっ
た。スプレッドが急速にタイト化しても投資家の購入意欲は衰えをみせない」と指摘。地
方債では信用力に課題のある兵庫県<0#0106=JFI>を積極的に購入する投資家がいたほか、
SBでも信用力に対する極度の警戒が薄れたことで、運用対象を広げようとする動きが出
ている。スプレッドに関しては、急速なタイト化への懸念が一部に出ているものの、需要
の強さを考えればタイト化の余地は十分あるとの見方が多い。
買い優勢の展開が当面続く可能性が高い。「国債利回りが大幅に低下しない限り、利益
を確定させる売りは出にくい」(生保)との見方があった。金利を見通すうえで、国内で
20日に内閣府が発表する1─3月期の実質国内総生産(GDP)、19日に実施される
5年利付国債の入札結果、海外で米商務省が19日に発表する4月米住宅着工件数が注目
される。
新発債では来週、超長期地方債の起債が見込まれる。兵庫県<0#0106=JFI>が30年債、
広島県<0#0109=JFI>が20年債の起債に踏み切る見通し。
住宅金融支援機構<0#0943=JFI>は18日に入札を行い、3年・250億円の政保債を起
債する予定。住宅金融支援機構が政保債を発行するのは初めてで、旧住宅金融公庫の時代
を含めると2001年度以来になる。
<CDSはタイト化一服、株高に変調の兆し>
CDS市場はタイト化の動きに一服感が出そうだ。指標のiTraxxJapanシリ
ーズ11ITJJP5Y=GFのプレミアムは今週、一時215ベーシスポイント(bp)と08
年11月以来の水準まで低下した。もっとも「景気底入れと金融安定に向けた期待と実体
という綱引き状態の中で期待だけが先行したため、今後は実体面での裏付けが必要」(国
内証券)として、一段の低下に慎重な見方が広がった。
最大の注目材料は6月1日に策定期限を迎えるGMの再建計画。ヘンダーソン最高経営
責任者(CEO)は11日、破産法の適用申請が必要になる確率が一段と高まったと発言
したことを受けて、同社CDSが急上昇。「仮に破たんした場合、実体経済への影響は計
り知れない」(国内金融機関)として、GM破たんへの警戒感が強まっている。
また、米シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)をはじめとする主要銀
行グループは、米金融保証大手MBIA(MBI.N: 株価, 企業情報, レポート)を不法な事業再編を行った結果、主要部
門を事実上債務超過にしたとして提訴。「裁判の進ちょくによっては、モノライン会社の
信用問題に影響を与える可能性もある」(邦銀)として、金融不安再燃の火種が残ってい
る。米大手行の資本増強に伴う株式希薄化懸念も加わり「世界的な株高に変調の兆しが出
始めている。リスク回避の動きが出てくれば、CDSも行き過ぎたタイトニングを巻き戻
す動きが出てくるのではないか」(国内金融機関)との声が出ている。
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