〔クロスマーケットアイ〕過剰流動性相場に変化か、警戒される米金融緩和の出口論

2009年 10月 27日 12:50 JST
 
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<東京市場 27日>

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日経平均   |国債先物12月限| 国債304回債  |ドル/円(12:45) |

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  10210.85円 | 138.01円 | 1.390% | 92.12/14円 |

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-151.77円 | +0.02円 | -0.005% | 92.22/27円  |

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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。

下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。

 [東京 27日 ロイター] 金融市場では11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)

を前に米金融緩和政策の解除に向けた議論に神経質になっており、原油や株式、資源・

高金利通貨に利益確定の売りが一気に出された。米国の実質ゼロ金利政策の長期化観測や

過剰流動性を材料にリスクポジションが構築されてきたため、FOMCで実際に声明が出

されるまで相場の織り込みが続く可能性もある。

 <ドルキャリーの巻き戻し>

 外為市場では、ドルが一時92.33円まで上昇し1カ月ぶりの高値を更新した。前日

急落したユーロは1.48ドル後半を中心に一進一退。

 市場では、次回11月3、4日に開かれるFOMCで米連邦準備理事会(FRB)が出

口戦略について言及するとの思惑が台頭している。

 出口戦略をめぐる思惑や、米金融セクターに対する懸念の再浮上、決算を控えたファン

ド勢の利益確定の動きなどを受け、これまで売られてきたドルが買い戻され、買われてき

たユーロが一気に下落するという展開だ。

 「出口戦略の思惑が台頭していることに加え、(ファンド勢など)10月末の決算を控

えて、いったんはドルキャリーをアンワインドする動きが見られ、ドルの買い戻しにつな

がっている」と岡三証券・外国債券グループ長の相馬勉氏は指摘する。

 ただ、「ドルの方向感が変わったとみる向きは少ない。あくまでも速度調整」(外銀)

との見方が大勢。

 一方、ドルキャリーの巻き戻しの一因は「米銀の損失拡大や追加増資の思惑から金融株

が売られ、リスク選好が後退したこと」(邦銀)とする見方もある。

 世界の金融機関は流動性リスクに対する資本増強の要請から、大型増資に次々に踏み切

っており、「金融機関の大型増資に(投資家資金を)持っていかれるという恐怖感が

(米)債券市場にはある」(証券会社)との声も聞かれる。

 <円安でも株買えず、米利上げ観測に神経質>

 

 株式市場では日経平均が反落。米国、欧州での株安を嫌気し、幅広い銘柄に売りが先行

した。1ドル92円台の円安も輸出株の株価を押し上げるだけの力はなかった。「円安は

好材料だが、背景にあるドル金利上昇が続けば米国経済にとって重しになる。これまで日

本株を下支えていた海外株式市場が崩れてくると厳しい」(東海東京証券エクイティ部部

長の倉持宏朗氏)との声が出ている。

 株高/債券高という過剰流動性相場でみられる特有の現象に変調の兆しが出ている。ド

ルから高金利通貨や原油など国際商品に資金が流れる「ドルキャリートレード」にも巻き

戻しの動きが出てきたことで警戒感もある。

 三菱UFJ証券投資情報部長の藤戸則弘氏は「背景の一つは米金融緩和政策の『出口』

を徐々にマーケットが意識し始めていることだ」という。藤戸氏は「実際の利上げは来年

央ぐらいになるとみているが、マーケットは幹部の発言などに神経質になり始めている。

リスクマネーが低金利をおう歌する『パーティー』に変化が出始める可能性がある」と指

摘している。

 みずほ証券エクイティ調査部の三浦豊氏は「米ダウ.DJIが1万ドルで跳ね返される展

開が続いている。外部要因としての米株の失速は、日本株にさらなる下押し圧力となりう

る。29日に発表される米国の第3・四半期GDP速報値は3%程度の経済成長が見込ま

れているが、GDPをきっかけに買いが加速するというよりは、いったん材料出尽くしで

売りに押される可能性の方が高い」と話す。

 

 <円債売り、いったん休止>

 

 円債市場は小じっかり。長期金利の指標銘柄が節目の1.4%に迫る中、地域金融機関

からとみられる押し目買いが入った。日銀が、残存期間1年超10年以下の利付国債や、

15年変動利付国債を対象に買い切りオペを実施したことも、需給引き締まりの連想を誘

った。

 邦銀の運用担当者は「戻りが鈍いとはいえ、前日の米債安を吸収するかたちで長期金利

1.4%乗せは回避した」と話した。外資系証券の関係者は「スワップマーケットで先週

までに相次いだ超長期ゾーンの払いや、ボラティリティロングなどのポジション繰りが一

服しており、財政懸念は一歩後退したのではないか」と指摘した。

 目先の債券需給をめぐっては、個人向け国債の販売低迷や10年物価連動国債、15年

変動利付国債の年度内発行見送りの影響で、総額2兆6000億円が1年物国庫短期証券

や2年物、5年物、10年物の利付国債に振り替えられる公算が大きいが、27日午前の

取引では、11月からの増額をにらんだ中期ゾーンでの「損切り」が出なかったことも、

相場全体を下支えしたとみられる。

 (ロイター日本語ニュース 橋本 浩記者:編集 宮崎亜巳)

(hiroshi.hashimoto@thomsonreuters.com;03-6441-1790;ロイターメッセージング

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