〔クロスマーケットアイ〕上値重い日本株、海外勢の円資産離れ加速の思惑も
<東京市場 30日>
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日経平均 |国債先物12月限| 国債304回債 |ドル/円(13:04) |
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10015.28円 | 137.90円 | 1.410% | 91.29/31円 |
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+124.18円 | -0.10円 | +0.005% | 91.44/48円 |
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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。
下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。
[東京 30日 ロイター] 週末の東京市場は、日経平均.N225が1万円を回復し
たものの、前日にみせた米株上昇ほどの勢いはなく、上値の重い展開になっている。海外
投資家が日本株を敬遠しているとの声が出ている一方、前日までの長期金利上昇の主役も
海外勢による日本国債売りとみられており、海外勢が円建て資産を今後も落としてくるの
ではないかとの観測がひろがりやすくなっている。
<日経平均は1万円回復後にもみあい>
株式市場では日経平均が反発し、前日に割り込んだ1万円を回復している。今年7―9
月期の米国内総生産(GDP)速報値が5四半期ぶりにプラスへ転じ米国株が急反発した
ことに加え、ドル/円JPY=が91円台と円安方向に振れたことも安心感を誘った。「海
外勢から主力株に買い戻しが入ったほか、月末で後場にドレッシング買いが入るとの期待
感も株価を下支えしている。ただ日本株に対する新規買いの需要が乏しく、1万円台回復
後の上値は重い」(準大手証券エクイティ部)との声が出ている。
前日までの株価下落幅に比べ、戻りが鈍いことについて、三菱UFJ投信・戦略運用部
副部長の宮崎高志氏は「日本株が海外投資家などから敬遠されている面が大きいためだろ
う」とみている。「日本経済は輸出がやや戻り始めているが、依然として水準は低く体力
は弱い。金融機関の大型増資懸念が今後大きくなるほか、政権交代に伴う不透明要因も重
しとなっている。日本がグローバル経済から隔離されたわけではないので、いずれ過剰な
出遅れは修正されるとみられるが、現時点ではきっかけがみえない」という。
一方で、大和住銀投信投資顧問・上席参事の小川耕一氏は「国内政策ファンドはここ1
カ月の間に5000億円程度の保有株を売っているとみられており、そろそろ売り物も減
ってくるタイミングとみている。10月、11月は世界的にヘッジファンドや米ミューチ
ュアルファンドの決算絡みの売りが出る季節要因があり、需給面は今後、反転・改善する
だろう」と話している。
<円債相場に下げ渋り感>
30日の円債市場では、株高や、米金利上昇などの外部環境を受け、国債先物が反落す
る一方、長期金利が上昇した。ただ、大手銀行の一角が29日夕に中短期ゾーンで比較的
まとまった量の買いを入れたとの観測が下支え要因となり、取引一巡後は下げ渋った。
バークレイズキャピタル証券・チーフストラテジストの森田長太郎氏は「外部環境が逆
風だったにも関わらず、長期金利はおおむね1.4%付近で推移しており、相場全体は下
げ渋っている。中短期ゾーンと超長期ゾーンが良く、7年や10年が悪い需給構造に変わ
りないが、実需の買いで支えられる展開となり、ひとまずの下げ止まり感がある」と話し
ている。
10月上旬に1.2%台に長期金利が低下した際は「海外勢の一部がグローバルにソブ
リンを買って、長期金利低下の推進力になっていた」(邦銀関係者)という。その海外勢
が一転して、今度はまとまった国債売りに転じ、足元での長期金利上昇を演出していたと
の見方が、市場関係者の中で多くなっている。別の邦銀関係者は「金利低下のポジション
を整理し、かなりの益を確定させたのだろう」とみているが、外資系証券のある関係者は
「国債と一緒に株も売っている海外勢もいて、日本売りの印象がある」と話している。
<米金利上昇に国債買いオペ終了懸念、新発7年債の応札倍率は過去3カ月で最低>
外為市場では前日に円が下落する手掛かりとなった米金利の上昇について、米連邦準備
理事会(FRB)の国債買い切りオペが終了したことで、今後の米金利に悪影響を与える
との懸念もあったとの指摘が出ている。予想を上回る米GDPを受けた株価上昇が米金利
上昇の主因との見方が大勢だが、前日に実施された7年債入札で応札倍率が2.65倍と
過去3カ月で最低、間接入札者の応札額も183億ドルと5月以来の低水準を記録するな
ど、事前予想ほど需要を集めることができなかったことも「オペ終了の話が影響した」
(都銀)という。
米10年債利回りUS10YT=RRは前日の取引で3.41%付近から一時3.52%後半
まで上昇した。
FRB傘下のニューヨーク連銀は29日に国債買い切りオペを実施し、19億3600
万ドルの債券を購入した。今回のオペで買い入れ総額は3000億0400万ドルとなり、
買い入れは終了したもよう。FRBは今年3月、最大3000億ドル規模の期間長めの
国債を買い入れると表明していた。
<GDP強含みで米政府の追加下支え策に期待の声>
米国の第3・四半期GDPが上振れしたことを受けて、市場では米景気をめぐる見方に
やや安堵感が広がると同時に、追加刺激策の策定に期待を寄せる声が出ている。GDPの
下支えとなったのは、景気刺激策や減税効果が現れた個人消費や民間住宅投資の堅調ぶり。
「米政府の対策はGDPを1%近く押し上げた」(外銀)ため、今後はそのはく落の影
響を懸念する声が多いものの「ここまでは米政府の予定通り。GDPでこれだけ効果がは
っきり出るなら、オバマ米大統領がもう一段の景気刺激策を考えてもおかしくない」(別
の外銀)という。
米国では、上院の民主・共和両党有力議員が28日、住宅購入者向け税控除措置の延長
への支持を表明した。市場では、延長法案が数週間以内に可決するとの見方が強まってい
る。ドルと円が下落する「投資家のリスク選好姿勢を下支えする効果がある」(さらに別
の外銀)という。
(ロイター日本語ニュース 田巻 一彦 ;編集 宮崎亜巳)
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