〔クロスマーケットアイ〕日本株に国内投資家の売り、国債増発懸念が円売り材料に

2009年 10月 23日 12:45 JST
 
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<東京市場 23日>

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日経平均   |国債先物12月限| 国債304回債  |ドル/円(12:32) |

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  10330.43円 | 138.30円 | 1.360% | 91.64/67円 |

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+63.26円 | -0.08円 |  横ばい | 91.31/36円  |

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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。

下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。

 [東京 23日 ロイター] 週末23日の東京市場は、株が小反発しているものの、

ドル/円JPY=が91円台と円安に振れているわりには上値が伸びない展開となっている。

背景には国内機関投資家の売りが影響しているようで、国内勢の景気見通しは決して明る

くないことを示している。円安要因の1つに日本国債の増発懸念が浮上しているが、この

日の円債市場はこう着した相場が続いた。

 

 <海運や不動産に買い戻し>

 

 株式市場では、海運や不動産に買い戻しが入った。だが、米株高に円高一服と外部環境

は好転しながら、自動車やハイテクなど主力輸出株の戻りが鈍い。市場では「国内勢の売

りに対し海外勢の買いという構図だ。国内機関投資家は10月中は売りを続けるような動

きになっている。海外勢の買いはリバランス中心で積極的な買いではない」(大手証券ト

レーダー)との声が出ている。

 ある国内証券の関係者は「国内の機関投資家は、株価の上値をそれほど見ていない。日

本株の出遅れが継続するとの見方が根強い」と、国内勢が日本株に悲観的になっていると

説明していた。

 

 一方、株式市場の値動き自体も鈍くなっている。日経平均の日中値幅は、20日50円、

21日58円06銭、22日114円95銭、そしてきょうの前場が29円97銭。同

様に小動きが続いた2005年には郵政解散・総選挙を機に相場は急上昇しただけに、今

回も急変動の前触れではないかと警戒する市場関係者も多い。

 投資家の手を控えさせている1つの要因は、来週に本格化する9月期国内企業決算の発

表だ。「企業はもともと先行きに慎重な見通しを示してきたので、鉱工業生産指数の上昇

などをみると、多少ポジティブサプライズがあるかもしれない。株式相場にもプラスに寄

与するとみている」(みずほ総研・シニアエコノミスト、武内浩二氏)と、足元の業績に

関しては上方修正する企業が多いとの見方が出ている。

 ただ、円高が進行しているため、輸出企業への影響が懸念されている。来年以降の景気

に不透明感も強く、通期見通しにも注目が集まる。みずほ証券・投資情報部マーケットア

ナリストの高橋幸男氏は「日米市場ともに業績の回復は、ある程度織り込んでの相場とな

っている。上半期の業績上振れは大勢となっているものの、通期見通しは据え置く企業も

多く、下期への警戒感は根強い。日経平均は1万0500円から上にはカベがある。来週

の決算ピークで、方向性が見えてくるのではないか」と指摘している。

 <CDSスプレッド、日本が英国より拡大>

 外為市場では、日本の財政悪化懸念を背景に円が独歩安となった。市場では「来年度の

国債発行額が50兆円に達する見通しなど日本の財政悪化が取り沙汰され、海外投機筋が

JGB(日本国債)でカーブ・スティープニング(短期債買い/長期債売り)を仕掛け、

為替市場では円売りになっている」(外銀)という。

 市場では、クレジット・デフォルト・スワップ取引で英国のスプレッドより日本のスプ

レッドが拡大したことも話題となった。「政府債務のGDP比率が200%に達するとの

見通しがある中、特別会計の埋蔵金といった一時的な対策ではなく、より根本的にバラン

スシートの再建に向けた具体的なコミットメント(道筋)が見えないことが、海外勢の不

安感を誘っている」とバークレイズ銀行のチーフFXストラテジスト山本雅文氏は言う。

 

 ただ、山本氏は「海外投資家による日本国債の保有率は引き続き低水準であり、債権国

として赤字ファイナンスの海外依存度は低いため、消費税引き上げなど国内的に道筋をつ

けることが必要になるだろう」と指摘する。

 ドルは一時91.64円まで上昇。前日につけた1カ月ぶりの高値91.72円に迫っ

た。豪ドル/円AUDJPY=Rは85円付近まで上昇し1年超ぶりの高値、英ポンド

GBPJPY=Rは152円半ばで9月半ば以来約6週間ぶりの高値、ユーロ/円は

137.78円まで上昇し2カ月ぶりの高値を更新した。「このところ日本の財政赤字を

ネタに円売り仕掛けをするファンドが目立ち、ユーロ/円は格好の標的になっている」

(ファンドマネージャー)との声も聞かれるが、ユーロ/円の上昇にはユーロサイドの要

因もあったという。

 前日の海外市場では、ユーロの下方調整がみられたが「昨日思ったほどユーロが下がら

なかったので、きょうは買戻し気運が高まっている」(別の外銀)という。買い戻し気運

に乗じて、ユーロは一時1.5061ドルまで上昇。14カ月ぶりの高値を更新した。

 

 <円債は小動き>

 

 一方、円債市場では、国債先物12月限が海外短期筋を中心とした調整売りで一時は下

げ幅を広げたが、下値では買い戻しが入り値を回復するなど、方向感に欠けた。米債安、

株高に国債増発懸念が売り材料として加わった下げの流れはほぼ一服したとの見方も多い

中、週末や夕方のPD懇を控え、積極的な売買は手控えられたという。

 前日に先物の下げを主導した海外勢は「ロング・ポジションの調整はほぼ終わり、ニュ

ートラルに近くなっている。一方、ここからショートを作る感じでもないので残りの調整

の動きが出ている程度」(外資系証券)という。

 現物市場では超長期債はしっかりと推移し「国債増発懸念を材料にした売り相場もそろ

そろピーク」(同)との声も出ている。 

 

(ロイター日本語ニュース 田巻 一彦 ;編集 宮崎亜巳)

(kazuhiko.tamaki@thomsonreuters.com ロイターメッセージング 

kazuhiko.tamaki.reuters.com@reuters.net 電話: 03-6441-1848)

 
 

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