〔クロスマーケットアイ〕米景気・金融業界に懸念消えず、株安/円高が連鎖
<東京市場 2日>
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日経平均 |国債先物12月限| 国債304回債 |ドル/円(13:30) |
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9762.66円 | 138.18円 | 1.385% | 90.08/10円 |
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-272.08円 | +0.19円 | -0.020% | 90.08/12円 |
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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。
下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。
[東京 2日 ロイター] 2日の東京市場は株安、円高が連鎖する相場展開。米経済
指標の悪化のほか、米金融業界をめぐる不透明感の広がりがリスク回避行動を促した。午
後に入ると、株売り/円買いの動きは一服しているものの、今週は鍵となる米経済指標が
相次いで発表されるだけに、警戒感は続いている。一方、財政悪化懸念で上昇をたどって
きた長期金利は一転、低下しているが勢いは弱い。
<米株に連動>
株式市場では日経平均.N225が大幅反落となり、下げ幅は一時300円近くに拡大し
た。前週末の米国株の急落や、1ドル89円台の円高が嫌気された。米商業金融大手のC
ITグループCIT.Nが1日、米連邦破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用
を申請したことも市場心理を冷やす要因となった。「先物安に伴う裁定解消売りや国内金
融法人などによるリスク資産圧縮の動きが出た。ただ海外勢の大口売りは目立たず、売り
一巡後はもみあっている」(大手証券エクイティ部)という。
米国では決算発表が一巡し、再びマクロ経済指標が注目されている。30日は9月の個
人消費支出が前月比マイナスとなったことで、景気の先行きに不透明感が広がった。「日
本の株式市場は主体性が乏しく、海外要因で上下に振れている。今週は米ISM景気指数
や米雇用統計が予定されており、日本株も米株価に連動した動きが予想される」(野村証
券マーケット情報課長の佐藤雅彦氏)との声が出ている。
市場は米経済指標で一喜一憂しているが、クレディ・スイス証券ストラテジストの丸山
俊氏は、生産の急激な落ち込みはないとみている。「米国の卸売りや小売りなど流通段
階、いわゆる川下部分での在庫調整が進んでいることが注目される。金融危機以後、企業
が在庫調整を進めてきた結果、在庫がかなり少なくなっており、ひっ迫状態にある。この
ため政策効果のはく落などの影響が今後出たとしても、年末に向けての在庫の積み増しに
よってカバーされ、2008年のような経済全体での生産調整に陥るリスクは小さい」と
指摘する。
丸山氏は「マーケットは景気回復に対し疑心暗鬼になっているが、今晩発表の10月米
ISM製造業景気指数で堅調な数字が示されれば、センチメントも好転するのではない
か」と話している。
<信用リスクの影、ドルと円上昇を後押し>
外為市場では株価の大きな下落を受けて、リスク回避の動きが強まるとしてドルと円が
上昇。特に円は上昇が目立ち、ドルはきょう朝方の取引で一時89.18円まで下落。
10月14日以来2週間半ぶり安値をつけた。円は他通貨に対しても上昇基調で、ユーロ
/円が一時131.01円と10月9日以来3週間ぶり安値を更新したほか、豪ドル/円
AUDJPY=Rは一時79円半ばと3週間ぶり、英ポンド/円GBPJPY=Rは145円後半と
2週間ぶり、NZドル/円NZDJPY=Rは63円前半と1カ月ぶり安値をつけた。
円上昇の手掛かりとして話題になったのは、30日にCLSAが開催した電話会議。同
会合で会計の専門家ロバート・ウィレンズ氏が、第4・四半期にシティグループ株(C.N: 株価, 企業情報, レポート)
が繰延税金資産をめぐり、100億ドルの損失を計上する可能性が高いとの見方を示し、
同社株が5%超下落。S&P金融株指数も4.8%下落するなど金融株の下げが
米株の下落につながった。
外為市場では「米住宅市場の回復は緩やかで、金融機関の追加損失計上の可能性は以前
から予想されていたが、足元で他行も同様の状況にあるとの懸念が広がった」(外銀)と
いう。
CITグループの米連邦破産法適用申請については、同社株が1ドルを割り込むなど以
前からその可能性が指摘されていただけに、この日は冷静に受け止める声が多かったが、
調整色の強まってきた世界的な株価動向に、円とドルが再び「左右されやすくなってき
た」(邦銀)という。
<円債は売り一巡の観測>
円債市場は株安を受けてしっかり。市場では「増発懸念を背景にした売りは一巡したの
ではないか」との声も広がり始めた。
市場参加者によると、買いの主体は海外勢や年金勢とみられる。先物取引でストップを
付けたほか、月末・月初の買いも債券需給引き締まりの観測につながった。「残存6年や
7年の債券を売る一方で長めの債券を買うオペレーションが入った」(外資系証券)とい
う。
長期金利は10月6日に1.240%を付けて以降、上昇傾向をたどり、10月30日
には一時1.425%となった。しかし、相場反転の兆しもあると専門家は指摘する。
BNPパリバ証券・シニア債券ストラテジストの山脇貴史氏は「前週末の米国市場では
ダウが下落する一方、VIX(ボラティリティ・インデックス)が急上昇。ドルも下落し
たが、これは米国売りの一環としてのドル安という可能性がある」と話す。その上で、
「海外市場のセンチメントが反転すれば、超長期スワップ主導の海外投資家のポジション
が解消され、超長期スワップ金利の低下が超長期債の金利低下にも作用しそうだ」とい
う。
(ロイター日本語ニュース 橋本 浩記者:編集 山川 薫)
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