UPDATE2: 経済見通しを拡充、インフレ目標導入は見送り=米FRB
[ワシントン 14日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は14日、金利動向とインフレの最適水準を明確にする取り組みとして、経済見通しの発表を現行の年2回から4回に増やし、政策担当者の予測対象期間を2年から3年に延長することを明らかにした。
バーナンキFRB議長は講演で、透明性を高めることで効果的な金融政策が実施できるようになり、不透明性を低下させ金融市場に政策変更が予想できるようにさせることにより、経済と金融状況が向上すると指摘した。
議長は「予想の基調となる要因についての協議内容、FRB関係者の目標に対するリスクの評価を含め、経済見通しの情報を増やすことにより、市場は、金融政策の現在のスタンスおよび、その変更の根拠を一段と理解できるようになるはずだ」と述べた。
アナリストによると、予想対象期間の長期化でFRB当局者が目標にしているインフレ率の水準がどこにあるかを認識しやすくなるものの、FRBがその目標達成にどの程度努力するのかについての不透明さは払拭されないという。
大和証券米国のチーフエコノミスト、マイケル・モラン氏はFRBの経済予測の変更について「FRBが長期的な潜在成長率についてどう思っているかや、インフレ率の容認レンジはどの辺かについてより理解が得やすくなる。しかし、(金利を決定する)連邦公開市場委員会(FOMC)が各会合でどんな決定を下すかについて判断することが容易になるわけではない」と述べている。
議長によると、FRBは来週、10月30―31日のFOMC議事録発表に合わせ新たな経済見通しの発表を開始する。2008年は、1月、4月、6月、10月のFOMC議事録と合わせて発表する。議事録は通常FOMCの3週間後に公表される。
議長は「(FRBの)経済見通しが、予想、暫定計画、ある程度長期的な経済動向の評価という3通りの機能をもつと考えると役立つと思う」と述べた。
議長は、これまでどおりFOMCの各メンバーが、物価安定と完全雇用というFRBの2つの目標を達成のための金利動向を各自推定し、それに基づいて予想を立てると説明した。
バーナンキ氏は2006年2月に議長に就任した際、金融政策の透明性拡大を公約したが、今回の経済予測拡充もFRBのコミュニケーション政策の見直しの結果といえる。
議長が導入に意欲を見せていた物価安定の数値目標については、導入を見送った。
しかし議長は、FRBが将来インフレ目標を導入する可能性を排除することを控えた。
議会では、インフレ目標を導入すると必要以上に物価抑制が重視されて経済成長が犠牲になり、FRBの責務である物価安定と完全雇用が脅かされるとの反対意見もある。
議長は、インフレだけではなく経済全般に政策責任を負うFRBににとっては、インフレ目標の導入はそぐわない面もあるかもしれないと指摘した。
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