UPDATE1: 富山化<4518.T>、鳥インフルエンザ薬「T705」はフェーズ1で権利供与の可能性

2007年 08月 7日 15:35 JST
 
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 [東京 7日 ロイター] 富山化学工業4518.Tの菅田益司社長は7日、鳥インフルエンザに対する効果が見込まれる抗ウイルス剤「T705」について、開発の初期段階にあたるフェーズ1臨床試験のうちに開発・販売のライセンスを供与(導出)する可能性があると述べた。ロイターの取材に答えた。

 

 富山化学によれば、開発を進めているT705は、マウス試験で鳥インフルエンザ(H5N1)への効果が認められている。菅田社長は海外を含め複数社にライセンス供与を打診していることを明らかにし「(ヒトに対する効果を認めるためにフェーズ2の初期段階で実施する)POC試験を通ればすぐに話がまとまるのではないか。安全性さえ担保されれば、導出先の判断次第でPOC前(フェーズ1)の導出もあり得る」と述べた。

 T705は現在、健康な人間で安全性の試験をするフェーズ1の段階にある。薬剤の開発では通常、適用量を調べる試験(フェーズ2)や、より多くの患者が参加する大規模試験(フェーズ3)などを経て製品になる。開発の初期段階では商品化にいたるまでのリスクが高いため、導出にともなうライセンス料収入が低くなる傾向にある。フェーズ1の段階で導出するのは異例だが、菅田社長は「開発品が増えており、資金が潤沢でない」と理由を述べた。

 ただ、日米政府機関に対して申請を進めている補助金が受給できれば、自社開発を継続したいとの考えも述べた。

 

 <T3811は米社と開発・販売を確認>

 

 菅田社長は、呼吸器感染症や外科系感染症での効果が確認されている抗菌剤「T3811」について、ライセンス供与先の米シェリング・プラウSGP.Nと開発・販売計画を続行することを確認し合ったと語った。

 富山化学は04年6月に、日本と韓国、中国を除く世界各地での開発と使用、販売についてシェリング社にライセンス供与した。シェリング社は昨年5月に欧州医薬品庁(EMEA)に対して新薬承認申請をしたが、欧州医薬品委員会(CHMP)からの質問に対して期限内の回答ができず、一時、申請を取り下げたと今年7月に発表していた。

 菅田社長は、シェリング社とともに研究員レベルで臨床試験の追加など具体的な取り組みを検討していると説明し「欧米でもしっかり開発し、発売することを(シェリング社と)確認した。開発中止はない」と述べた。再申請の時期については「症例数を少なくすれば早くすることが可能」と述べるにとどめ、明言を避けた。

 

 業界再編に関して菅田社長は、企業価値を高めるM&Aなら拒まないとの考えを述べた。ただ、自社について「小さい会社でもしっかりした技術を持つ(企業)。量より質を目指したい」とし、大企業に買収されれば「モノを生み出す(富山化独自の)研究文化が失われ、良い製品が出なくなるのではないか」と述べた。

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