東京スター<8384.T>買収のアドバンテッジ、ローンスターと価格引き下げ交渉=関係筋
[東京 25日 ロイター] 米投資ファンド、ローンスター [LS.UL] 傘下の東京スター銀行8384.T買収で優先交渉権を得ているアドバンテッジ・パートナーズが、買収価格引き下げを求め、ローンスターと交渉に入っていることが25日分かった。ローンスターも引き下げに応じる姿勢を見せているが、アドバンテッジの資金調達が厳しくなっており、買収の成否は流動的になっている。複数の関係筋が明らかにした。
関係筋によると、当初の買収価格は1株41万円程度だったが、アドバンテッジは買収資金の調達が困難になっていることなどを理由に価格引き下げを求めている。アドバンテッジの現在の提示額は明らかになっていないが、30万円台後半で調整しているもようだ。関係者の一人は「ローンスターは引き下げに応じる姿勢だ」と述べた。
アドバンテッジはローンスターと価格交渉を進める一方で、買収資金を調達するために金融機関とも最終調整に入った。今週中にも資金のめどを付けたい考えだ。買収資金の総額は1株35万円で全株取得した場合、2500億円程度になる見込みで、アドバンテッジは自己資金に加えて金融機関からの借り入れでまかなう。
ただ、米国のサブプライムローン(信用度の低い借り手への融資)問題を発端にしたクレジット市場の混乱で、調達環境が悪化し、当初予定の借り入れ計画に狂いが生じている。「1株30万円台の買い取り価格で、資金提供する金融機関がいるかどうかが問題。買収そのものが暗礁に乗り上げる可能性もある」と関係者の一人は語った。別の関係者は、アドバンテッジが買収を取り止めた場合、ローンスターに対して数十億円規模の違約金の支払い義務が生じると指摘し、「アドバンテッジは何としてでも買収にこぎ着ける必要がある。交渉はまとまる」と述べた。
融資団には、メリルリンチMER.Nとユニクレディト(CRDI.MI: 株価, 企業情報, レポート)、新生銀行(8303.T: 株価, ニュース, レポート)、クレディ・アグリコル(CAGR.PA: 株価, 企業情報, レポート)の投資銀行部門であるカリヨンなどの当初メンバーに加えて、新たにクレディ・スイス(CSGN.VX: 株価, 企業情報, レポート)のほか、複数の金融機関が加わる方向で調整している。
アドバンテッジはTOBでローンスターが保有する東京スター銀の発行済み株式約68%すべてと、その他の少数株主の持ち分も取得する方向だ。東京スター銀の株式は上場廃止になる。
東京スター銀は2005年10月、1株43万円で東証1部に上場。ローンスターは保有する東京スター銀行株の約3割を売却してエグジット(投資回収)した結果、売却益約900億円を手にした。ローンスターが今回、保有株式をすべて別のファンドに売却することで、株式は再度、非上場化することになる。
ローンスターと東京スター銀行は「コメントできない」(広報)としている。アドバンテッジのコメントは得られていない。
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