UPDATE2: 白川日銀総裁記者会見の一問一答

2008年 12月 2日 18:46 JST
 
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 [東京 2日 ロイター] 白川方明日銀総裁は2日、臨時の金融政策決定会合後に記者会見を行った。詳細は以下の通り。

 

 ──今回の措置について説明してほしい。

 

 「日本銀行は、国際金融資本市場や米欧金融システムの動揺が進行した本年秋口以後、わが国金融市場の安定確保に資するため、金融面でさまざまな対応を迅速に行ってきた。まずリーマン・ブラザーズ破綻直後に導入したドル供給オペにより、各国中央銀行と協調して、潤沢なドル資金の供給を行っている。特に固定金利による金額無制限方式の実施の後、米ドル資金調達金利は期間の短いものを中心に低下をしている。このことは、金融機関によるドル調達圧力の緩和を通じて円資金市場の安定にも貢献している。円資金についても、年末越えの資金供給オペを昨年以上の頻度、金額で実施している。また国債買い現先オペ、即ち、売り戻し条件付きの国債の買い入れの対象に、変動利付き債や物価連動債を追加し、このオペを連日実施した結果、国債レポレートは11月下旬には、幾分低下している。さらにCP買い現先オペについても、頻度、金額を大幅に引き上げて実施している。足元のCPオペの残高は約2兆円となっており、年末までには3兆円を上回る水準まで増加する見通しだ。こうしたCPオペの積極化は、CP市場の機能改善を後押ししていると判断している。株価の大幅な変動や社債市場における信用スプレッドの拡大など、国債金融資本市場における緊張の高まりの影響は、わが国の金融市場にも及んできているが、今申し上げたような金融調節面での対応の効果もあり、欧米に比べれば相対的に安定を維持していると思う。ただ、わが国の金融環境をみると、中小零細企業で資金繰りが悪化しているほか、大企業でも市場での資金調達環境が悪化している先が増えるなど、全体として緩和度合いが低下している」

 

 「こうした金融情勢を踏まえ、11月21日の決定会合において、企業金融の円滑化に資する観点から、民間企業債務の適格担保としての取り扱いや、民間企業債務を担保とする資金供給面の工夫について、すみやかに検討、報告するよう私から執行部に指示した。本日の臨時会合では、検討を指示した事項について報告を受けて議論を行った。この結果、年末、年度末に向けた企業金融の円滑化に資する観点から、2009年4月までの時限措置として、以下の金融調節面での措置を講じることとした。第1に、民間企業債務の適格担保としての取り扱いについて、社債と企業向け証書貸付債権の適格要件のうち、格付け要件を従来の「A」格相当以上から、「BBB」格相当以上に緩和した。この措置により、金融機関が資金調達を行ううえで担保として利用できる企業債務の範囲が広がることになる。第2に、民間企業債務を担保とする資金供給面の工夫として、民間企業債務の担保価格の範囲内で、無担保コールレートの誘導目標と同水準の金利により、供給金額に制限を設けず、年度末越えターム物資金を供給するオペレーションを導入することとした。この措置は企業債務を担保として、相対的に有利な金利で長めの資金を供給することにより、資金調達面及びコスト面から金融機関の融資活動や社債・CP市場での取引を後押しする効果を狙ったものだ。日銀としては、年末、年度末に向け、今回新たに決定した措置も活用しつつ、適切な金融調節の実施を通じて、金融市場の安定確保に努めていく方針だ」

  

 ──米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が、利下げからさらに踏み込んで、量的緩和も辞せず、というような発言をしたと報じられているが、改めて現在の金融経済情勢に関してどのような認識を持っているか。また、追加利下げの必要性について、現時点での見解をうかがいたい。

 

 「前回11月20日、21日の決定会合では、わが国の景気は既往のエネルギー、原材料価格高の影響や、輸出の減少などから停滞色が強まっており、当面、こうした状態が続く可能性が高いというように判断した。その後、生産、雇用、個人消費などの経済指標が公表されたが、いずれの指標もそれぞれ厳しいものであったと思う。また、今月15日には12月短観の結果が公表される。これらの経済指標や企業からのヒアリング情報、金融資本市場の動向などを踏まえ、12月18日、19日の決定会合では、景気の現状と先行きの見通しについて丹念に点検をしていきたいと思っている」

  

 「先行きの金融政策については、前回の決定会合終了後、この場でも申し上げたことになるが、先行き金融経済情勢が一段と悪化した場合、中央銀行としてどのような対応を取りうるかについては、常に幅広く検討を行っている。追加利下げという点について申し上げると、極めて低い金利水準の下では、短期金融市場の円滑な機能の確保という観点から、さまざまな問題が生じる可能性があることには留意が必要であるというように申し上げている。その上で、これもいつも申し上げていることだが、先行き具体的にどのような政策対応を行っていくかはその時々の経済物価情勢や、金融市場動向を踏まえて適切に判断していくという方針に変わりない」

 

 ──政府の2次補正予算の成立が遅れているが、金融政策の方に負担がかかってくるか。また、日銀としては金利を動かすよりも今回の措置を膨らませると、かつて実施したような措置をもう1度やるつもりがあるか。

 

 「経済には財政動向だけでなく様々な動きが加わってきている。中央銀行はその時々変化していく経済金融情勢を丹念に分析した上で、中銀として何が政策として望ましいのかを考えていく。何も起こらなければ仕事が楽であるというのはそうだろうが、経済には様々な変化・ショックが加わってくるので、その中で中銀は対応を考えていく」

 「財政の審議については私の立場からコメントすることは差し控えたい」

 「われわれとしては今回発表した企業金融円滑化の措置が、この時点では最善であると判断している。この9月以降、日本銀行はドル資金供給から始まって一連の措置を講じてきた。こうした措置の効果に加えて、今回新たに決定した措置の効果がこれから出てくる。この後の経済情勢については丹念にみていくが、現時点では今回の措置が最善だと判断した」

 ──米FRBは、CPや住宅債権の購入などの施策を発表した。また、バーナンキFRB議長は長期国債の買い入れなどに言及し、長期金利が低下している。長期金利を押し下げることにより、財政を支援するという一面があるかと思われるが、いずれにせよ、伝統的な金融政策とは大分違うとみられる。FRBに対する日銀の評価は。また、日銀もFRBのような施策を行う可能性があるのか。

  

 「FRBの政策対応についてだが、他国の金融政策それ自体についてコメントをすることは差し控えたいと思う。かつて、このような問題に直面した国の中央銀行としての感想を中心に申し上げたいと思う。FRBが今回とった、あるいはとってきた対応と、日銀がかつてとった対応というのは、以前この席でも若干申し上げたことがあると思うが、非常に似ているなというのが率直な印象だ。もちろん、各国制度が異なっているので、全く同じというわけではないが、基本的に行ってきた措置というのは似ているというように思う」

 「このことは、金融市場、金融システムが不安定になった際に、中央銀行が中央銀行という立場で何をなしうるか、ということを考えた場合に、おのずと結論は似てくるのだなということをあらためて感じた。その上で、日銀がかつてとった政策について、FRBが今回このような政策をとったから、日銀がとった措置の正しさが証明されたというように私は思っているわけではないが、やはりどの中央銀行も同じだなというように感じた。その意味で、先ほど非伝統的と言われたが、日銀は既に行ったという意味では必ずしも非伝統的ではなく、日銀という前例はあったと思っている。日銀としてどのような対応を今後とるのかについては、物価の安定と金融システムの安定という日銀法に規定された目的、日銀に与えられた手段、日銀法の精神、そうしたものを踏まえて中央銀行として何が適切かということは、これまでもそうだが、今後ともそうした姿勢で臨んでいくということになる」

 「今質問にあった措置の中で、例えばアメリカのCPの買い入れについて申し上げると、確かに指摘の通りアメリカではニューヨーク連銀がCP買い切りを行う特別目的事業体(SPV)に資金を供給するというファシリティーが導入されている。制度の細かいところは必ずしも詳しくは報道されていないが、ニューヨーク連銀がCPを買う時に、ニューヨーク連銀が十分な信用補完がなされているということを条件にCPを買うということだが、例えば信用補完として100ベーシスポイントの前払い手数料を取るとか、あるいはCP発行体から第三者保証を求めるとか、あるいはFRBが十分と認める信用補完というものを受ける、そうしたことを条件にし、その上でFRBはCPを買い取るということを行っている。(中略)中央銀行としてさまざまなことを考えた上で、最も適切な方策を模索しているというように思う。冒頭にどの中央銀行も非常に似ていると申し上げたが、日本の金融状況は現状、アメリカと比較して日本の方はなお安定を維持しているという評価は大枠としてはできると思うが、その上で、日本の現状に即して一番望ましい対応を考えていきたいという姿勢だ」

 ──中小零細企業の資金繰りも、大企業のそれも、同じように改善されていくとみているのか。

 

 「前回の決定会合の後の発表文あるいは金融経済月報等に詳しくは書いているの

 
 

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