梅雨空のように重い展開、欧米株が出遅れ解消すればけん引も=来週の東京株式市場

2009年 06月 26日 18:30 JST
 
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 [東京 26日 ロイター] 来週の東京株式市場は、上値の重い展開が予想されている。6月日銀短観など改善が予想されているマクロ指標の発表が相次ぐが、ある程度の景気回復は織り込み済みとして、買い材料とは受け止められない可能性が大きいという。景気回復予想を強めるような材料が出なければ梅雨空のように湿った展開になるとの見方が多い。ただ世界的にマネーは引き続き潤沢であり、6月中間期末を狙ったドレッシング買いが海外勢から入る可能性があるほか、アジア株や新興国株に比べ出遅れている欧米株が戻りを鮮明にすれば日本株を引き上げる要因になるとみられている。

 日経平均株価の予想レンジは9600─1万0100円。

 <短観などが景気回復示しても、想定範囲内なら織り込み済み>

 ロイターがまとめた民間調査機関の予測は、29日発表の5月鉱工業生産指数は前月比7.0%の上昇、7月1日に発表予定の6月日銀短観での大企業製造業の足元DIは3月比16ポイント改善のマイナス42となっている。いずれも大幅な改善予想であるが、市場では織り込み済みとの見方が多い。「コンセンサス予想値から振れれば市場もある程度反応すると思うが、ノイズのようなもので、市場の景況感に大きな影響はないだろう」(損保ジャパン・アセットマネジメント、シニア・インベストメント・マネージャーの菅原繁男氏)とみられている。

 世界銀行に続き、経済協力開発機構(OECD)が2010年に向けた景気回復シナリオを提示。国際通貨基金(IMF)も数週間以内に世界経済見通しを上方修正する公算が大きい。日本だけでなく、世界でも景気回復はある程度織り込まれているとみられるが、期待先行の部分も少なからずある。

 米労働省が発表した新規失業保険週間申請件数(6月20日終了)は前週から1万5000件増加し62万7000件と予想外に増加。2日発表予定の6月米雇用統計への警戒感が強まっている。日本の5月の完全失業率(30日発表)の予測中央値も5.2%となり、4月の5.0%からさらに上昇する見込みだ。雇用などの落ち込みは厳しい。雇用は遅行指標と言われるが、雇用悪化による消費への影響は引き続き懸念材料となっている。

 市場では「米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、イベントトレードは一巡した。材料不足で手詰まり感がある。景気回復は中国やインドなど一部の国だけであり、先進国に景気回復の実感はほとんどない。株価が現在の水準から上昇するには企業の4─6月期決算などで明るさが見える必要がある」(準大手証券トレーダー)と、株価の一段高に慎重な見方が出ている。

 <あふれるマネーが波乱要因>

 波乱要因となるのが市場にあふれるマネーだ。株価が景気回復を織り込み、いったん落ち着いたとしても、行く先を求めるマネーが市場を荒らす可能性がある。

 みずほ証券エクイティストラテジストの瀬川剛氏は「日本株は第1・四半期決算発表まで休んで日柄調整をしたいところだが、欧米株の出遅れを修正するように、信用不安の後退と長期金利安定を背景にマネーが流れ込めば、日本株も引き上げられる可能性が大きい」と述べる。

 投資家の不安心理を示すとされるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数).VIXは、前日の取引で26.30まで低下。今月8日の水準を下回り、2008年9月以来の低水準を更新した。米長期金利も過去最大規模の国債入札をこなし、低下傾向にある。

 年初来高値を更新した日本株やアジア株などに比べ、米ダウ.DJIやFTSEユーロファースト300種指数は上回れないままであり、欧米株の出遅れが目立っている。

 日本株自体も他のアジア株に対して出遅れているとの指摘もある。「日本株を景気敏感株と位置付ければ、他のアジア株と比べて上昇余地があろう。海外投資家が6月中間期末に向けてドレッシング買いを入れることも予想される」(大手証券トレーダー)という。

 またクレディ・スイス証券は26日、日本経済は高コスト体質でデフレに最も近いため、景気回復サイクルの後期に恩恵を受ける地域などとして、日本株のウエートを2年ぶりに引き上げた。

 証券ジャパン調査情報部副部長の大谷正之氏は「日経平均でみて年初来高値1万0170円82銭を抜けるかがポイントだ。抜ければ一段高。抜けなければチャート上でダブルトップを形成し、調整が必要となるかもしれない」との見方を示している。

 

 <重要指標が目白押し>

 日本では、6月29日の5月鉱工業生産速報、30日の5月完全失業率・5月有効求人倍率、7月1日の6月日銀短観が注目される。

 米国では30日に4月S&Pケース・シラー米住宅価格指数、6月米シカゴ地区購買部協会景気指数、6月米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、1日に6月ADP全米雇用報告、6月米ISM製造業景気指数、6月米自動車販売台数、2日に6月米雇用統計が発表される。また3日の米国は独立記念日の振替休日で休場となる。

 2日には欧州中央銀行(ECB)理事会が開かれる予定。

 

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 (ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)

 
 

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