UPDATE1: 福井総裁は2月会合で利上げの是非「さらに詰める」、財務相は「日銀の判断」
[エッセン(ドイツ) 10日 ロイター] 福井俊彦日銀総裁は9日、7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)に出席するため訪れているドイツ・エッセンで記者団に対し、2月20、21日の金融政策決定会合で追加利上げの是非について「(前回よりも)一層、詰めた議論をしたい」と述べた。尾身幸次財務相は10日、G7会合前に記者団に対し、金融政策は日銀が決定するとの従来の見解を繰り返した。
福井総裁は、1月決定会合で利上げ見送りを決定した後の経済・物価情勢について「新しいデータが出ている。特に米国のソフト・ランディングの可能性が高まり、世界経済は全体としていい方向にある」とし、「国内も生産・所得・支出の好循環が働いている」との認識を示した。
その上で、2月の金融政策決定会合について「過去のデータとつなぎ合わせながら、好ましい経済の蓋然(がいぜん)性についてしっかり議論したい。今回も一層、詰めた議論をしたい」と述べ、9人の政策委員のうち3人が利上げを提案した前回会合よりも、さらに踏み込んで議論する意向を示した。
福井総裁は1月24日のロイターとのインタビューで、議論が分かれた前回会合における政策委員間の「差」について「将来の経済や物価の姿の輪郭については、ほとんど差がない。今の段階で政策措置に直結して判断するか、もう少し新しいデータを加えてさらに考えを深める時間的余裕をフルに利用するか、そういう差ではなかったか」と述べており、2月会合でその差が縮まるかに注目が集まる。
一方、尾身財務相は10日、日銀の金融政策運営について「具体的に金利をどうするということは基本的に日銀が決定すること。コメントする立場にない」と従来と同様の発言を繰り返した。
8日の春英彦日銀審議委員のあいさつや記者会見は、追加利上げに慎重なトーンだったとして市場では2月決定会合での利上げに懐疑的な見方が増えている。
今回の福井日銀総裁発言に関し、UBS証券・チーフストラテジストの道家英二氏は「12月の指標は弱く、基本的に1月会合と比べて利上げに動ける材料があるわけではない。2月会合の見通しとしては、6対4(の割合)で利上げ見送りの可能性が高いと見ている」としながらも、「原油価格が1月の下落から再び上昇し、円安も進行している。日銀ではCPIが再びマイナスになる可能性は低いとの雰囲気になっているのではないか。15日発表の10─12月期の国内総生産(GDP)が強めに出て、市場も含めて盛り上がることになれば、2月会合での利上げの可能性は否定できない」と述べている。
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