国内債は300億円積み増し、キャリー収益を確保=07年度下期・三井生命運用計画
[東京 15日 ロイター] 三井生命保険は、2007年度下期の一般勘定資産の運用計画で、国内債を300億円程度積み増す方針。緩やかな金利上昇シナリオを前提に、たんたんと平準買いを進めてキャリー収益確保を目指す。日本株はサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題をきっかけにしたボラティリティの高さを懸念しつつも、銘柄入れ替えを中心に上期の残高を維持していく。また、外債はヘッジ付き外債900億円を売却する一方、国内債のほかオープン外債と外株などに振り向ける考えだ。
三井生命・資産運用部長の松多洋一郎氏が15日、ロイターとのインタビューで述べた。詳細は以下のとおり。
<国内株>
世界のマクロ経済について悲観的にみていない。先進国の内需はそれほど強くはないが、エマージング諸国が成長のエンジンとなり、世界経済が引っ張られている構図だ。サブプライムローン問題による市場の混乱は小康状態。しかし、海外投資銀行がABCP救済基金を設立すると報じられるなど同問題への危機感も垣間見ることができる。米連邦準備理事会(FRB)は9月に緊急利下げに踏み切ったが、実体経済面で必要と判断すれば、10─12月に0.25%程度の再利下げも有り得る。
下期の日経平均株価は1万5500円─1万8500円(年度末1万8200円)を想定し、期初(1万7000円─1万9000円)からレンジを切り下げた。サブプライム問題でマーケットのボラティリティが上昇していることに対応した。ただ、上期同様に投資を増やしてリスクを取っていく状況ではないため、上期の残高を維持して、銘柄入れ替えを主体にした投資姿勢を継続していく考え。
<国内債>
日銀は引き続き金利正常化への意欲を示している。しかし、これまで利上げをしてきた欧米金融当局で金融政策のベクトルに変化が出ている状況下で、日銀だけが利上げに動きにくい。利上げのチャンスは年末から年明けとみているが、次の米利下げで打ち止め感が出ることが前提条件だ。
下期の円債は300億円程度の積み増しを計画。10年債利回りは1.7─2.1%(年度末1.9%)のレンジで緩やかな金利上昇を想定しているため、収益面でキャピタルゲイン獲得を目指すよりも、その間の金利収入を得た方がいい。期間が長い債券を中心にタイミングにこだわらず、たんたんと平準買いをしていく姿勢だ。
また、11月に40年利付国債が初めて発行される。ALM(資産・負債の総合管理)の観点で、超長期債の資産は足りていないため、買っていくニーズはある。
<外債>
ヘッジ外債は上期に2800億円程度減らす一方で国内債を2000億円程度、残りを為替オープンの外債、ファンドを通じて外国株式などに投資した。下期は、当初計画に沿ってヘッジ付き外債を900億円程度を売却。円債は300億円程度、残りをオープン外債や外国株などに投資する計画。クレジット市場は夏場以降、サブプライム問題をきっかけに荒れているが、本来のバリューが変わっていないにもかかわらず、流動性とマーケットの問題で売られている銘柄も出ている。投資チャンスが到来したともいえ、いい銘柄を良く選別して投資していきたい。
為替のヘッジ比率は9月末現在で6割程度と3月末の7割程度から低下した。
下期の為替レンジはドル/円で112─122円(年度末115円)、ユーロ/円で154─169円(年度末163円)を予想。
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