今週のクレジット市場=一般債は選別運用、CDS指数は200bp台定着も
<対国債スプレッド>
政保債(地方公)10年 5.5─6.0bp 銀行債(みずほ)5年 34─35bp
地方債(都債) 10年 9.0─ 10bp 電力債(東電)10年 14─15bp
--------------------------------------------------------------------------------
[東京 6日 ロイター] 今週のクレジット市場では、タイト化し過ぎたスプレッ
ド、利回りの絶対水準の低さなど条件面での魅力が薄れたことで、投資家の中には一般債
を厳しく選別して運用するところが増える見通し。クレジット・デフォルト・スワップ
(CDS)市場は、世界景気先行きに対する楽観論修正でワイドニング余地を模索する展
開が予想されている。実体経済への関心が高まるなか、株価が軟調に推移すれば、リスク
を回避するプロテクションの買いが入りやすい。指標となるiTraxxJapanシ
リーズ11ITJJP5Y=GFのプレミアムは200ベーシスポイント(bp)台で定着する動
きを強めるとの見方が出ている。
一般債に対する需要が大きく減退することは見込みにくいものの、投資家はスプレッド
が急速にタイト化した政地債をはじめ格付けが高い電力債など一部の国内普通社債(S
B)の運用に慎重になる見通し。「金利が急速に低下したことで、現行の金利水準に投資
家の目線が慣れない。運用できると判断できるまでには時間がかかる」(銀行系証券)と
の指摘があった。新発債の消化スピードに銘柄間格差が生じる可能性が高いとの見方も出
ている。
一方運用計画を満たせていない投資家や余剰資金を抱える投資家にとっては7月以降の
SBの起債が増えそうにないとの見通しにあることから、マーケットでは、運用難から買
わざるを得なくなるとみている。信用リスクに対する過度の警戒が和らいだことで、格付
けが低めの国内普通社債(SB)を運用対象とする動きが強まるとの見方も出ている。期
間収益を上げるためにスプレッドに厚みを残した劣後債、低格付け債に目が向く可能性が
ある。
今週の新発債は6日に大阪府<0#0104=JFI>、7日に共同発行市場公募地方債
<0#0128=JFI>など地方債の起債が相次ぐ見通し。とくに、共同債は発行予定額が1150
億円と大きいだけに、中央投資家の需要を取り込まない限り、スムーズな消化は見込みに
くいとの見方が出ている。
<CDSはワイド化圧力、テーマは景気実態>
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、世界景気先行きに対する楽観
論修正が入りやすく、ワイド化圧力がかかりそうだ。3日の市場では指標のiTraxx
Japanシリーズ11のプレミアムが一時204bpと5月22日以来の水準に上昇し
た。6月米雇用統計で非農業部門雇用者数が46万7000人減と事前予想(36万
3000人減)に比べて減少幅が大幅に上回ったことをきっかけに株価が下落。CDSで
はリスクを回避するプロテクションの買いが優勢となった。
4月以降のCDSが景気回復と金融安定化への期待感を材料にタイト化が進展していた
だけに、これまでのポジションを巻き戻す動きが入りやすい。「これまでは景気回復への
期待先行でタイト化してきたが、今後は景気の実績データに反応しやすい。ネガティブな
内容に株価が下げればCDSではワイド化しやすくなる。シリーズ11は200bp台定
着を探る動きになるのではないか」(国内金融機関)という。8日に5月機械受注、6月
景気ウォッチャー調査、10日に7月ミシガン大消費者信頼感指数などの発表が予定され
ている。
また、米国で官民共同不良資産買い取りファンドの稼動に向けた動きに不透明感がある
ことに加えて「7月中旬以降に本格化する米金融機関決算への警戒感も出やすい」
(邦銀)ことから、金融不安が意識される可能性も指摘されている。
CDSの情報は、<JPN/CDS1>MARKITCDSITJJP5Y=GFをダブルクリックしてご覧下
さい。なお、契約によっては、ご覧頂けないこともあります。
© Thomson Reuters 2009 All rights reserved.
好決算でも足元の株価は慎重
好決算を株価が織り込むタイミングは、地合いが落ち着いてからとの見方が出ている。 記事の全文





日本
米国