〔焦点〕豪選挙、減税など与野党いずれの公約も金利上昇要因
[シドニー 21日 ロイター] オーストラリア総選挙は24日に投開票されるが、与野党がいずれも歳出拡大公約を掲げているため、11年ぶりの高水準にある金利がさらに上昇し、市場予想を上回るとの懸念が強まっている。
金融市場は来年初めの利上げを織り込んでいるが、与野党が公約している減税や歳出拡大で需要が増大し物価圧力が高まれば、もう一段の金利上昇を織り込む必要がある。
シティグループの経済・市場分析担当のスティーブン・ホルマリック氏は「総選挙に向け、与野党双方の公約を見ていると、財務省が予測している財政黒字がなくなりそうなリスクがかなりある」と指摘。「選挙結果を受け、インフレと金利は一段と上昇圧力が高まる可能性がある。来年初めの豪準備銀行による追加利上げを予想しているが、政策金利のオフィシャルキャッシュレートは現在市場が織り込んでいる7%を超える可能性がある」と述べている。
準備銀行は今月、オフィシャルキャッシュレートを11年ぶり高水準の6.75%に引き上げている。
最新世論調査によると、24日の総選挙では、野党・労働党が、5期目を目指すハワード首相率いる自由党・国民党の保守連合に圧勝すると予想されている。
<頼りは財政黒字見通し>
ハワード首相は総額340億豪ドルの減税案を発表し、労働党のラッド党首も310億豪ドルの減税を掲げている。
双方が減税の財源として当てにしているのが、資源価格高を背景にした財政黒字見通しだ。
2006/07年度(06年7月─07年6月)の財政黒字は172億豪ドル。国内総生産(GDP)比では約1.6%。財務省は、旺盛な経済成長を背景に財政黒字は今後4年間で614億ドルに達すると予想している。
06/07年度のGDPは4.3%増となり、16年連続の景気拡大となった。
景気拡大で消費者物価も上昇する。このため準備銀行は2007年10─12月期及び08年6月までの基調インフレ率見通しを3.25%に引き上げた。従来見通しは3%だった。
インフレの目標レンジを2─3%に設定している準備銀行は、06年5月以来5回利上げしているものの、需要が堅調で失業率が33年ぶりの低水準にあるなど、景気減速の兆しがあまり見えないことに警戒感を示している。
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