米金融・債券市場展望=経済指標よりも金融セクターの状況に注目

2007年 11月 5日 06:39 JST
 
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 [ニューヨーク 2日 ロイター] 5日に始まる週の米国債市場では、予定されている経済統計がより影響力に乏しいものであるため、株価の動向や金融セクターが抱える損失をめぐる認識やニュースに左右されることになろう。

 債券相場は投資家のリスク志向の度合いに反応しているため、米サプライ管理協会(ISM)非製造業部門景況指数、9月の貿易収支、最新週の失業保険申請件数などは二の次の扱いとなる見込み。

 リスク許容度が高まれば、米国債は下落する傾向にあり、リスク回避の動きが強まると、資金の安全な逃避先である米国債相場が強含むことになる。

 経済指標が、相場の材料として金融システムをめぐる懸念に劣ったという現象は、2日に明確に見て取れた。この日は米雇用統計が予想よりも強めの内容となり、通常ならば株価を押し上げ、債券が値を下げる展開となったはずだが、銀行などの金融機関にさらなる問題を生じさせる可能性がある信用危機をめぐる懸念が注目され、雇用統計は注目されなった。

 クレジット・ユニオン・ナショナル・アソシエーションの主任エコノミスト、ビル・ハンペル氏は「通常ならば債券を押し下げるニュースが、債券相場を上昇させた他の材料に圧倒されたという点で、この日は非常に教訓的だ」と述べた。

 ハンペル氏は、債券投資家が金融セクターの動向により注意を払う理由は、投資家らが米経済の今後の展開を探ろうとしているからだと説明。信用が一段と収縮する展開は「現在の、極めてもろい景気」が当面一段と悪化することを意味するとの見方を示した。

 同氏は、資金の安全な逃避先へのシフトが債券相場を下支えるが、米国債相場にとってのより大きな支援要因は「米経済にとって信用市場問題がどのような意味を持つのかをめぐる投資家の洞察的考え」だと指摘。「景気の一段の悪化に伴い、株式よりも債券がより好ましい取引に思われるようになるため、一層債券が買われることになる」と語った。

 同氏はまた、短期的な経済見通しが通常よりも一層不透明となっているため、金融部門の評価損を中心とする情報の重要性が一段と高まっているとの認識を表明。「2日の債券相場を動かしたのは、信用市場問題からまだ抜け切っていないことを示したデータだ」と述べた。

 こうした状況を理由に、債券投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)当局者の講演に注意深く耳を傾けるだろう。

 8日にはバーナンキFRB議長が議会証言を行うが、市場の関心を集めるのは間違いない。

 野村証券インターナショナルの主任エコノミスト、デービッド・レスラー氏は、政府・民間統計に関しては、相場に影響を生じさせるには大きく予想を外れる必要があると見ている。ISM非製造業部門景況指数は5日に発表されるが、ロイター通信がエコノミストを対象に実施した調査の予想の中央値は54.0となっている。

 レスラー氏はまた、FRBや市場が第4・四半期の経済成長率が第3・四半期よりも悪化すると予想しているため、債券相場に影響が生じるためには統計は非常に弱い内容となる必要があるとの見解を示した。

 
 

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