〔情報BOX〕北朝鮮の国際金融取引の状況

2009年 06月 1日 19:49 JST
 
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 [1日 ロイター] 北朝鮮が5月25日に2度目となる核実験を実施したことで、再実験禁止を定めた国連安全保障理事会決議に違反するとして、制裁強化が検討されている。しかしもともと小規模だった北朝鮮の国際金融取引は、これまでに実施された制裁で規模が一層縮小しているため、追加的な措置をとるのは困難な状況になっている。

 北朝鮮の年間国内総生産(GDP)は約200億ドル。以下は韓国銀行(中央銀行)の推計に基づく、北朝鮮の国際金融取引の状況。

 

 <貿易相手国>

 北朝鮮の最大の貿易相手国は、年間貿易額が約20億ドルの中国。次いで貿易額約18億ドルの韓国。北朝鮮と国境を接する両国は、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)体制が崩壊した場合、政情不安により自国に影響が及ぶことを懸念。北朝鮮の現体制を崩壊させるような措置は推さないとみられる。

 各種統計によると、北朝鮮の前回の核実験とミサイル発射実験を受け2006年に国連安保理が決議を採択した後も、中国と韓国の対北朝鮮貿易は減少していない。

 北朝鮮が主要な同盟国と呼べる数少ない国である中国は、北朝鮮との経済関係を損なうような新規の制裁の導入には後ろ向きだ。また、韓国は北朝鮮が突然崩壊した場合、支援に1兆ドルの資金が必要となるとみており、その場合は自国経済も痛手を受けるとして、警戒を強めている。

 北朝鮮は現時点でも世界各国からの食糧支援と、中国からのエネルギー支援に頼っている。

 

 <合法的な輸出経済>

 北朝鮮には豊かな鉱物などの資源があり、中国への輸出には、鉛、亜鉛、石炭などが含まれる。韓国には、主に韓国と合同の開城(ケソン)工業団地で生産された製品を輸出している。

 輸出品はこの他に、繊維、食料品、海産物など。北朝鮮の年間輸出額は9億2000万ドル─17億ドルと推計される。

 北朝鮮は国際貿易の世界では、リスクが高く信頼できない国とみなされているため、北朝鮮企業との国際合弁事業は数少ない。ただ、エジプトのオラスコム・テレコムは北朝鮮と携帯電話関連の合弁事業を展開しており、また北朝鮮のアニメーション・スタジオのSEKは、フランスなどのベンチャーと企業とアニメ製作で手を組んでいる。

 

 <非合法経済>

 

 米国などは、北朝鮮が国連の規定に違反して武器、ミサイル部品などの輸出、各技術の拡散に関与していると疑っている。また覚せい剤などの違法薬物の取引や、偽ドル札の流通、偽造タバコの製造への関与も疑われている。

 <国際銀行取引>

 

 米財務省高官によると米政府は現在、北朝鮮に対する制裁を検討中。米財務省は2005年に、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」を、資金洗浄と北朝鮮の不正資金取り扱いの疑いでブラックリストに掲載。米国に同様の措置を取られるとの懸念から、他の銀行も北朝鮮との取引を控える結果となっている。

 

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