シティのスプレッドや債券保証会社のプレミアム拡大=米社債・CDS市場
[ニューヨーク 1日 ロイター] 29日の米社債市場では、スプレッドがワイド化した。証券会社による米金融機関の投資判断引き下げを受けて株安となったことが要因。
クレディ・スイスとCIBCワールド・マーケッツは、シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)の投資判断を引き下げた。CIBCはシティが減配を余儀なくされる可能性を指摘するとともに、バンク・オブ・アメリカ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)の投資判断も引き下げた。
イーガン・ジョーンズ・レーティングズはリポートで「弱含んでいるクレジット市場への対応としてシティはさらなる評価損の計上を迫られる可能性がある」と指摘。「シティには多くの分野でマーケットリーダーという強みがあるが、クレジット問題の調整には時間がかかるだろう」との見方を示した。
マーケットアクセスによると、シティの社債(表面利率6.125%、2036年償還)はスプレッドが165ベーシスポイント(bp)に拡大。29日は151bpだった。
トレーダーによると社債スプレッドは約1―2bpワイド化した。
格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは金融サービスGMACと同社モーゲージ部門のレジデンシャル・キャピタルをジャンク級内で一段と格下げした。同部門のリスクの高まりがGMACの業績に影響する可能性を指摘している。ムーディーズはGMACの無担保上級債格付けを「Ba1」から1ノッチ引き下げ「Ba2」とした。
マーケットアクセスによると、GMAC債(表面利率8%、2031年償還)は額面1ドル当たり0.01ドル強下落し0.93ドルとなった。
米クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、債券保証のMBIA(MBI.N: 株価, 企業情報, レポート)やアンバック(ABK.N: 株価, 企業情報, レポート)のプレミアムが大幅上昇。ポートフォリオの大幅な評価損の影響が懸念されている。
両社が先週発表した第3・四半期決算は、クレジットデリバティブ・ポートフォリオ絡みの評価損の影響で赤字となった。両社とも時価評価による損失で、クレジットの質低下を反映したものではないと強調している。ただ、一部のアナリストは保証の損失リスクは高いことを懸念している
ギミ・クレジットのアナリスト、キャスリーン・シャンリー氏は「アンバックは格付け会社の基準では依然として資本規模は十分だが、競合のMBIAと比較するとCDOへのエクスポージャーが大きい」と指摘した。
両社のプレミアムはこの1カ月で大幅に上昇。MBIAのCDSスプレッド(5年物)は285bp。マークイット・イントラデーによると、10月初めには100bp近辺で推移していた。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は31日、支払いが相次ぐ可能性は低いことから、評価損が債券保証会社の格付けに影響する可能性は低いと指摘した。一方、クレジットサイツのアナリスト、ロブ・ハインズ氏はリポートで、「MBIAなどの保証会社はかなりの期間、圧迫されることになるだろう。資産担保証券(ABS)の新商品は経験的データを欠いていることから、将来的な債務不履行をめぐる相関性の予想は基本的に不可能」と指摘している。
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