UPDATE1: 非常時には非常の策で対応、可能な限りの施策を講じていく=亀崎日銀審議委員

2008年 12月 25日 14:23 JST
 
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 [高松 25日 ロイター] 亀崎英敏日銀審議委員は25日、香川県金融経済懇談会であいさつし、19日の日銀決定会合で利下げのほか、CP買い入れを含めた企業金融の追加措置の導入の検討を決定したことについて「中央銀行が民間企業の信用リスクまで負担するのは異例中の異例だが、非常時には非常の策で対応すべきだと考えている」との認識を示した。その上で「今後とも日本銀行としては、可能な限りの施策を講じて金融市場の安定確保に最善を尽くしていく」と述べた。目先の世界経済は、金融危機の強い下押し圧力がかかるため各地域とも悪化し、減速のテンポが速まるとみられるとし、日本からの輸出も今後の動向が非常に懸念されるとした。 

 亀崎委員は、まず海外経済動向について「ここにきて様相が一変してしまった」と述べ、国際通貨基金の11月見通しでは、この数年間の5%成長から09年には2.2%成長に急減速するとの予想を紹介。特に、「先進国はマイナス成長となり、新興国だけで世界経済成長を支える形になっている」とした。米国では昨年12月以降景気後退局面に入っているが、「この原因となった住宅市場の調整は足元でも価格下落が続き、着工や販売は前年比4割もの大幅な落ち込みとなるなど、歯止めがかかっていない」とした。

 欧州の景気も大きく悪化、中国も減速感が明確化していると指摘。

 このため「今後の世界経済は米国・欧州ともに悪化が続き、新興国も減速が続く可能性が高い」とし、「特に目先については、金融危機の強い下押し圧力が経済にかかるため、各地地域とも悪化、減速のテンポが速まる」との見方を示した。

 こうしたもとで日本経済も悪化しているとし、11月に統計開始以来のマイナス幅となった輸出については「主要な国・地域向けが全て前年比マイナスとなり、今後の動向が非常に懸念される」とした。

企業収益減少や設備投資の減少に加えて、雇用情勢が急速に厳しさを増してきたとし、個人消費は引き続き弱まっていく可能性が高く、予断を許さないと述べた。

 物価動向は「先行き景気の悪化もあり、消費者物価上昇率は低下していくと見られる」としながらも、足元では価格転嫁の動きが続いており、「物価上昇には広がりがある」との見方を示した。

 金融危機への各国中央銀行の取り組みに関して亀崎委員は、日銀が9月以降導入した様々な措置を紹介した上で、12月19日に利下げや長期国債買い入れオペの増額とともに、CP買い入れを含めた企業金融面での追加措置の導入の検討を決定したことに関連して「中央銀行が民間企業の信用リスクまで負担するのは異例中の異例のことだが、英国のブラウン首相が言ったように非常時には非常の策で対応するべきだと考えている」との考えを明らかにした。さらに「今後とも日本銀行としては、可能な限りの施策を講じて、金融市場の安定確保に最善を尽くしていく」との姿勢を示した。

 亀崎委員は、景気悪化のもとで日本経済の新たなチャンスについても言及。「今後の日本の人口減少・少子高齢化は成長率抑制要因になると思われるが、日本企業はグローバル展開により特定の国の景気変動を回避しつつ、世界全体の高成長を取り込むことで、発展の源泉としてきた」として、グローバル展開による成長重視の考え方を踏襲する考えを示した。「世界的な株価下落と円高の局面ではむしろグローバル展開を有利に進めることができる」と指摘。内需依存型企業でも積極的なM&Aや海外進出を進める動きが目立ち、EPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)により海外経済とのつながりを一段と強めていくことの重要性は従来以上に高まっているとした。

(ロイター日本語ニュース 中川泉記者)

 
 

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