UPDATE1: 亀崎日銀審議委員会見の一問一答
[高松 25日 ロイター] 亀崎英敏日銀審議委員は25日、香川県金融経済懇談会後の記者会見で、今後追加緩和措置が必要となった場合には、長めの金利や企業金融に資する措置を考えると発言した。詳細は以下の通り。
──今日の懇談会で19日の日銀の利下げについてどのような話が出たのか。
「利下げについて、これを取り出しての話は特になかった。ただ日本銀行がとっている様々な金融政策、矢継早にいろいろな手を打っていることについては、大変助かることだし、評価しているとの話をうかがった」
──今日の挨拶の中で「今後、可能な限りの施策を講じる」との発言があったが、今後どういう政策メニューが残っているのか。政策金利の引き下げあるいは他の民間資産の買い取りなどがあると思うが。
「世界経済が減速を速めている中で、日本経済も急速に悪化してきており、当面悪化が続くと見ている中で、できる限りの可能な適切な策を講じていくことが適切だと思っている。ひとつは金融調節であり、ひとつは企業金融が円滑にいくように努めていくこと」
「目下、執行部においてCP買い入れなど、どういった具体的対策ができるのか検討中だ。今後企業金融にかかるどのような金融商品を金融調節の対象にしていくのか、現段階で特定の結論はまだ有していない。ただ最近の厳しい金融経済情勢を踏まえると、これまでのCP現先オペに加えて買い切りオペを決めたように、企業金融円滑化に資するために金融調節面どのような対応ができるか真剣に検討しなければならない」
「ただし、こうした措置は結果的に個別企業のリスクを負担することになる。主要国では日本銀行のかつてのABS(資産担保証券)・ABCP(資産担保コマーシャルペーパー)の買い入れ、今回のFRB(米連邦準備理事会)のCP(コマーシャルペーパー)買い入れなどに限られているように、中央銀行としては異例の措置だ。こうした金融商品買い入れについて今回中央銀行としてのあり方をあらためてしっかり検討することが必要としたものだ。CP以外の金融商品については企業金融円滑化のためにどのような対応が考えられるか、執行部の検討結果を踏まえて金融政策決定会合でしっかり検討していきたい」
──さらなる流動性対策だけではなく、政策金利水準自体の変更もなしとはしないのか。
「金融政策については毎回会合当日の8時50分までぎりぎりまで考えて会合に臨んでいる。経済の現象は常にダイナミックに変化している。ぎりぎりまで見て判断している。今の段階でいろいろなことが想定できないほどにいろいろな状況が起きてくるので、今どうするのかということは全く予断を持っていない。先行きの金融政策運営については予め特定の選択肢を排除することなく運営していくことに変わりはない」
「ただし、今回0.1%に政策金利を引き下げた。その結果、今後の引き下げ幅は限られてくる。なぜならオーバーナイト市場の機能を著しく低下させることは避けるべきだと私は考えいている。今後追加的緩和措置をとることが生じる場合は、より長めの金利や企業金融に資する措置を考えていくことになると考える」
──長めの金利に働きかけるという意味では、長期国債の買い切り増額は考えているのか。
「長期国債の買い入れが長めの金利を下げるためということを目的にしているわけではない。それが結果としてそういう形につながることはそれで結構だが、必ずしも長期国債買い入れを長めの金利に当てはめているわけではない」
「長期国債買い入れは円滑な資金供給という金融調節上の必要性というのが直接の目的」
──では、どういう方法で長めの金利に働きかけるのか。
「具体策については執行部が検討しているので、それを待って検討したい」
──市場機能の低下を避けるべきとおっしゃったが、0.1%という政策金利の水準をさらにゼロに近づけることは好ましくないという意味でおっしゃっているのか。
「0.1であれば短期市場機能を殺すことにはならないと思って、ギリギリのところではないかと思っている。一方、これ以上下げるか下げないかは、金融政策のことなので、当日まで考えて、今から予断を持って申し上げることはあまりに乱暴で言えない。ただし、私としては金融市場の機能を殺すことは避けなければならないと思っている」
──講演の中で「非常時には非常の策を」とおっしゃっていたが、CP以外にも社債の買い入れなども検討の余地があるか。
「社債も含め、それから先ほど出た株式についても、執行部の検討結果を見てしっかり判断していきたい。たとえば、銀行の株式保有状況などを見ると、わが国金融機関は2002年以降、株式保有を大幅に圧縮して株式保有リスクの削減に努めてきている。しかしながら、最近の極めて不安定な株式市況のもとで金融機関にとって株式保有リスクへの対応は依然大きな課題だ。したがって私どもとしては中長期的に株式保有リスクへの対応は必要だと考えている。ただ、現時点での金融機関の保有スタンスをうかがうと、今のところ日本銀行による株式買い取り再開を利用して株式を売却したいというニーズはあまり聞かれていない。日本銀行としては金融機関の株式保有リスク削減に関して、金融機関の検討進ちょく状況を見極め、また日本銀行自身のリスク負担のあり方に関する考え方の整理を踏まえて、これに関与する有効な手立てがあるか、引き続き慎重に検討したい」
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