米金融・債券市場展望=失業保険申請件数に注目
[ニューヨーク 14日 ロイター] 15日の米国債相場は、失業の加速を示す証拠が米経済が悪化しているとの見方を支援するため、連邦準備理事会(FRB)の追加利下げ期待が持続し、国債価格を押し上げる公算が大きい。
労働状況が悪化する兆候は債券価格にとって好ましいはずだ。14日は緩やかな消費者物価指数(CPI)の発表を受けて上昇したが、上昇分は株高で打ち消された。
T・ローウェ・プライスのポートフォリオマネジャー、ブライアン・ブレナン氏は「申請件数の増加で(国債)価格が押し上げられる可能性がある」と述べた。
ロイターが実施したエコノミスト調査によると、先週の新規失業保険申請件数の予想中央値は37万件で、前週の36万5000件を若干上回った。同件数は3月末に40万件を突破した。労働省の発表は午前8時30分(1230GMT)。
アナリストらによると、鉱工業生産やニューヨーク、フィラデルフィア両連銀が発表する製造業指数が弱ければ、相場の反騰に勢いが増す可能性がある。
米財務省が国債の保有者に対して710億ドルの元利金を支払うことも追加的な支援材料となるだろう。
アナリストらによると、この資金の一部が国債に再投資され、週内に買いが入る公算が大きい。
財務省が払い戻す現金と厳しい経済状況によって国債価格は支援されるはずだったが、FRB当局者のインフレ警戒発言や13日に発表された予想よりも好調な小売売上高で影が薄れた。
深刻な住宅不振や根強い信用逼迫(ひっぱく)、ガソリンと食品価格の上昇にもかかわらず、米国の個人消費は底堅いことが示された。4月の小売売上高は自動車を除くと0.5%増で、予想の0.2%増を上回った。
市場は経済が懸念していたほど悪くはないかもしれないことを示す統計を消化する一方、FRB当局者からはインフレ懸念の表明が相次いだ。
14日の一連のインフレ警戒発言は国債価格、特に短期債の足かせになった。
ボルカー元FRB議長でさえ14日にこの問題に言及した。ボルカー氏は、投資家が米ドルに対する信頼をなくせば、米国は1970年代以来の高インフレに直面する可能性があると語った。
2年物の利回りは14日、1月中旬以降では初めて2.60%を上回った。終盤は2.56%だが、今週に入り32ベーシスポイントの上昇となっている。
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