〔情報BOX〕米国の主な金融規制改革
[31日 ロイター] 米政府と民主党は、金融危機の再発防止に向け、金融規制の強化に動いている。
米国の主な金融規制改革は以下の通り。
<クレジットカード規制>
オバマ大統領は5月22日、クレジットカード改革法に署名した。カード利用者を保護するため、金利や手数料をより厳しく規制する内容。2010年初めに施行する。
規制の影響を受ける可能性があるのは、アメリカン・エキスプレス(AXP.N: 株価, 企業情報, レポート)、バンク・オブ・アメリカ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)、JPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)、キャピタル・ワン(COF.N: 株価, 企業情報, レポート)、シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)、ディスカバー・フィナンシャル(DFS.N: 株価, 企業情報, レポート)など。
<店頭デリバティブ規制>
米政府は、店頭デリバティブの規制案を提案した。取引所取引への移行、集中決済の義務化、金融機関の監視強化、市場の透明性強化が狙い。
この規制の影響を受ける可能性があるのは、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)、CMEグループ(CME.O: 株価, 企業情報, レポート)、インターコンチネンタル取引所(ICE)(ICE.N: 株価, 企業情報, レポート)など。
<システミックリスクの監視>
オバマ政権は、連邦準備理事会(FRB)が中心になってシステミックリスクを監視する体制を法制化することを検討している。現在、システミックリスクの監視を正式な任務とする単独の機関は存在しない。金融安定に関する省庁横断型組織をつくる選択肢もある。
<ノンバンク破たん処理>
オバマ政権は、ノンバンク破たん処理権限法案を議会に提出した。経営の悪化した大手ノンバンクの破たん処理権限を政府に付与することが柱。ノンバンクの破たん処理については現在、明確な規定がない。
<住宅ローン、証券化>
オバマ大統領は5月20日、2本の住宅ローン関連法に署名した。
1本目は住宅ローン詐欺や悪質な融資を取り締まる法律。
2本目は、2008年の住宅ローン借り換え支援策の改正法。この法律には連邦預金保険公社(FDIC)への信用枠を拡大することも盛り込まれた。
これに関連し、下院は5月7日、住宅ローン会社に対し、証券化するローンの5%を自己保有することを義務づける法案を可決した。法案には、住宅ローンブローカーの監督強化や借り手保護も盛り込んだ。上院での審議は遅れている。
<幹部報酬>
米当局は、金融機関の過度なリスクテイクを防ぐため、報酬体系の改革を義務づける措置を検討している。報酬規制は、オバマ政権がまとめる金融規制改革案に盛り込まれる見通し。
<ヘッジファンド、プライベートエクイティー規制>
議会には、ヘッジファンドに対し証券取引委員会(SEC)への登録を義務づける法案が複数提出されている。
財務省は、運用資産が一定額を超えるヘッジファンド、プライベートエクイティーファンド、ベンチャーキャピタルファンドのアドバイザーをSECに登録させることが望ましいとの見解を示している。
この規制の影響を受ける可能性があるのは、ブリッジウォーター・アソシエーツ、D・E・ショー・グループ、ファラロン・キャピタル・マネジメント、シタデル・インベストメント・グループ、フォートレス・インベストメント・グループ(FIG.N: 株価, 企業情報, レポート)など多数。
<空売り>
SECは、大口の空売りポジションをとった場合にSECへの報告を義務づける暫定ルールについて、近く最終決定を下す。一般への情報開示を義務づけるかどうか不明。
SECは、アップティックルール(直近の取引価格がその直前の価格を上回っている場合にのみ空売りを認める規定)の復活など、空売り規制の導入も検討している。
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