株は先取り的に明るい空気あるが、先行き確信持てず=福井前日銀総裁

2009年 06月 11日 19:33 JST
 

 [東京 11日 ロイター] 福井俊彦・前日銀総裁(現キヤノングローバル戦略研究所理事長)は11日、都内で講演し、世界的に株式市場が持ち直していることについて、在庫調整の進展などを受け先取り的に明るい空気が出てきているが、先行きに確信を持っているわけではない、と慎重な見方を示した。

 早稲田大学主催の「金融危機シンポジウム」で語った。

 福井前総裁は「日本経済:未来を切り開く心意気」と題した講演で、米国金融機関の不良債権処理について「日本の経験よりは速いスピードで物事が進んでいるのは確かだ」と指摘。世界経済については「これ以上、生産調整は当面必要ないのではないかと感じられる段階にそろそろ来ている」との認識を示した。

 こうした動きを受けて、世界的に株式市場が持ち直してきているが、福井氏は「金融面の処理について正当な手順で物事が進んでいるという認識と、実体経済面で雇用はまだ悪化しているが、先行的な動きとして在庫調整が進んでいるとマーケットが感じて、少し先取り的な明るい空気が出てきている」としながらも、「先行きにまだ確信を持っているわけではない。大きな不確実性をキャリーしながら、市場のセンチメントもそれを大きく引きずりながら動いている状況なのではないか」と慎重な見方を示した。

 (ロイターニュース 志田義寧記者)

 
 
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