UPDATE1: OECDが加盟国の成長見通しを上方修正、景気底入れは近い
[パリ 24日 ロイター] 経済協力開発機構(OECD)は24日、最新の経済見通しを発表し、加盟国全体の成長率予想を2年ぶりに上方修正した。ただ、失業率の上昇や財政赤字拡大が景気回復を損ねる可能性があるとの見方を示した。
OECDは、加盟30カ国の景気低迷は底入れに近いとし、加盟国全体の経済成長について、2009年にはマイナス4.1%となるものの、2010年にはプラス0.7%に回復するとの見通しを示した。
OECDは前回の経済見通しで、2009年の成長率予想をマイナス4.3%、2010年をマイナス0.1%としていた。
OECDの首席エコノミスト、ヨルゲン・エルメスコフ氏はロイターに対して「見通しを上方修正したのは2007年以来」と述べ、「ただ、悪い知らせとしては、われわれは景気底入れに近づいているにすぎず、その後の回復は非常にゆっくりとしたペースで、恐らくぜい弱なものになるということを見通しは示している」と語った。
世界貿易は段階的に安定化し、年末ごろからゆっくりと上向くとの見方を示した。
米国の景気刺激政策については、2009年下半期の回復への道筋を作ったと評価した。
日本のマイナス成長は終わりに近づいている兆しが見られるものの、回復のペースは遅くなり、経済の緩みがデフレを定着させる可能性があると指摘した。
ユーロ圏については、住宅市場のバブルや輸出低迷、金融セクターの問題など各国特有の状況があり、回復の兆候を特定するのはより困難との見解を示した。
OECDは「失業率の上昇で消費が手控えられるため、ユーロ圏の最終的な回復はゆっくりとしたペースになる可能性がある」とした。
一方、中国や、OECDに加盟していない主要国の回復ペースは比較的速くなる見通しとした。
OECDは、見通しに対するリスクは以前よりはバランスがとれていると指摘。金融市場が2010年までは正常な状態に戻らないとの見通しは慎重過ぎるかもしれない、とした。
「下振れリスクとしては、財政規律の強化に向けた説得力のある計画に欠けることや、失業率の一段の上昇が、予想以上に家計支出を圧迫することがある」とした。
OECD加盟国の2009年の平均失業率予想は8.5%、2010年は9.8%となっている。
下振れを回避するには、財政出動をあまり早期に終了させないことが重要との認識を示した。
ドイツやカナダ、一部の北欧諸国、スイスなど、比較的財政赤字が低水準の国は、2010年に一段の緩和政策をとる余地があるとした。
一方、日本、イタリア、ギリシャ、アイスランド、アイルランドは、金融市場で大規模な副作用を引き起こすことなしに、これ以上の策をとる余地はないと指摘した。
景気刺激策を終了させることについて正しいシグナルを送らなかった場合、インフレを引き起こし、債券利回りが一段と上昇し、景気回復に水を差す可能性があると指摘した。
各国中銀は、2009年と2010年を通して政策金利をゼロ%近くに維持し、回復基調を根付かせることが重要とした。欧州中央銀行(ECB)については、追加利下げの余地がまだあるとした。
景気回復が軌道にのり、金融市場が正常な状態に戻るまでは、中銀は非伝統的な措置を継続するべきと指摘した。
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