再送:インタビュー:福島と同レベルでも対応可能、国は原発の関与強化を=細野原発相

2012年 02月 24日 08:02 JST
 
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 [東京 23日 ロイター] 細野豪志環境・原発事故担当相は23日、ロイターなどの外国メディアのインタビューに応じ、昨年3月11日と同レベルの地震と津波が発生し、東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所と同様の事故が起きた場合でも、「(政府は)対応できる態勢ができている」との認識を示した。これまで「国策民営」で展開してきた原発のあり方については、「国の関与の度合いを強めるべきだ」と述べる一方で、国営化などの経営形態に踏み込むべきかついては、「国営化することが原子力の安全を確保する近道だとは思っていない」と否定的な考えを示した。

 

 <事故把握で対応の仕組み確立>

 

 福島原発を襲った同規模の地震、津波が発生した場合の首相官邸など政府の対応について細野原発相は、「福島と同じ事故が起きても対応ができる態勢ができていると基本的には考えている。(各原発での)緊急安全対策やストレステスト(耐性検査)を行う中で、シビアアクシデント(過酷事故)の対策をしている。本来は法律に基づかないといけないが、法改正はまだできていない。ただ、福島事故で何が起きたのかかなり正確には分かっているので、官邸や各原発で危機に対応する仕組みはできている」と強調した。

 

 原発の再稼動に向けては、経済産業省原子力安全・保安院が関西電力(9503.T: 株価, ニュース, レポート)大飯3、4号機(福井県おおい町)のストレステストの内容について「妥当」とする判断を今月示した。再稼動には立地する自治体の同意が不可欠だが、各首長からは「福島事故の知見を反映した暫定的な安全基準を示すことが(再稼動の)大前提」(西川一誠・福井県知事)などと同テストでは不十分との見方が根強い。

 こうした声について細野担当相は、「地元自治体の皆さんの不安に答えるために最も説得力を持つのは、福島第1原発と同じ事象があっても、過酷事故には至らないということを説明することだと思う。試みてはいるが、十分に自治体の首長の納得を得るまでには至っていない。福島と同じ事故が起きても何の問題がおきないということは、場合によってはないかもしれないが、今回のような事故に至らないだけの措置はできていることについて積極的に説明することが最低限の条件だと思っている」と説明した。

 <原発運転原則40年の実現に意欲>

 政府は原発の安全規制を一元化する「原子力規制庁」の4月発足に向けた準備を進めている。同庁発足により、原発を推進してきた経済産業省から規制部門(保安院)が切り離されて環境省の下部組織となり、「推進」と「規制」が分離する体制へ踏み出す。新しい原子力規制の柱の一つが原発の運転期間を原則40年に制限する点だ。細野担当相は40年規制について、「日本では原発で明確な期限を設定していなかった。中性子の脆化のデータを吟味して40年というところに一定の線を引けると考えた。また、様々な機器の寿命については40年というのが一つの線になっている。原則40年というのは法律(原子力規制改革法案)にも書いていて、国会に提出しているので実現したい」と語った。

 東電が福島事故で負った損害賠償金を支払うために、これまでに1兆5800億円の政府援助が決まり、年内に1兆円規模の公的資本注入を受ける可能性が高まっている。民営による責任体制の限界を露呈したことで、従来の国策民営の仕組みを「見直すべき」(国のエネルギー政策見直し議論に参加する寺島実郎氏)との声も聞かれる。この点について、細野担当相は、「国の関与の度合いを強めるべきだと思う。法定化されていなかったシビアアクシデントを法律に書いて、(対策を)事業者に義務づけることなどが典型だ」と述べた。

 その一方で同氏は、電力会社が手掛ける原発事業を国営化や国有化にまで踏み込むべきかどうかについては、「現場がイノベーションして、常に安全について努力するマインドがなければいくら規制を強くしても、本当の意味の安全を確保出来ない。国営化が原子力の安全確保の近道だとは思っていない」とも指摘した。

 <原発の安全性は犠牲にできない>

 今月20日に関電高浜3号機が定期検査のため停止し、全国の原発54基中、残る稼動原子炉は2基となり、停止中の原発の再稼動がないと4月末には稼動はゼロになる。需要がピークを迎える夏に一昨年並みの猛暑が来た場合、緊急電源の設置などの対策を講じても全国で7%の供給不足に陥ると試算されている。

 電力の安定供給について細野担当相は、「再生可能エネルギーの確保とか一時的に頼らざるをえない化石燃料の安定的な確保は国が責任を持ってやらなければいけない」としながらも、「日本社会は電力の安定供給を目的として原発の安全性を犠牲にすることはしないし、すべきではない。原子力に関しては安定供給を度外視して、安全性を最優先して本当に厳しい規制の中で動かすべきものだけを動かすという発想に立たなければいけない」と強調した。

 (ロイターニュース、浜田健太郎)

 
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