WRAPUP2: G7は世界経済下げ止まりを指摘するが先行きには慎重、ストレステストは新情報なし

2009年 04月 25日 12:41 JST
 
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 *G20についての記事を追加しました。

 [ワシントン 25日 ロイター] ワシントンで開催された7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、世界経済の急激な悪化が、ここにきて、やや緩和しつつあることを声明に盛り込んだ。しかし先行きへ慎重姿勢は堅持した。世界経済に新たな動きがみられるなか、財政政策への努力の継続が確認されたものの、具体的な追加策については言及されなかった。市場の注目を集めていた米国のストレステスト(健全性審査)についても新たな情報はなく、肩透かしの格好となった。またG20では、2日のロンドン金融サミットのフォローアップに討議が集中したと言う。

 今回の声明では「最近のデータには、われわれの経済の景気後退速度の鈍化やいくらかの安定化の兆候を示すものも出てきている」との文言が入った。しかし先行きの不透明感は強く「経済見通しは引き続き弱いなか、経済活動は今後本年内に回復を開始するであろうが、下方リスクは継続している」との表現も盛り込まれた。

 

 各国首脳の発言をみても、ガイトナー米財務長官が「幾分心強く思うのは当然だが、昨秋に世界経済の上に垂れ込めた暗闇からの浮上が近いと結論付けるのは誤り」とくぎを刺すなど、慎重姿勢が目立つ。与謝野馨財務・金融・経済財政担当相も声明について、「景気後退しているが、その速度が鈍化しているという消極的な言い方をしている。疑問符付きの表現だ。最悪期から脱したかもしれないということを間接的に表現したもの」と説明した。

 国際通貨基金(IMF)は2009年の世界の成長率がマイナス1.3%と、戦後最悪の落ち込みになるとの見通しを発表したばかりだが、それと整合的と言えそうだ。

 財政政策については声明では「われわれはマクロ経済支援策を迅速に実行しており、成長を回復するために必要な規模の継続した財政努力を行うことへのコミットを再確認した」との表現にとどまった。総額5兆ドルの財政出動を決めた4月初旬の20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)からまだ1カ月ということもあり、これまでの各国の努力を再確認したものの、具体的な追加策には言及しなかった。

 出席者からは「景気刺激策のインパクトは一段と顕著になるだろう。現時点では追加的措置で仕上げる必要はないと考えている」(ユンケル・ユーログループ議長)などの指摘もあった。

 一方、景気刺激策の出口戦略についてガイトナー米財務長官からは「非常に重要なのは、需要を刺激し信用のフローを回復させるための異例の措置をとる場合、それと並行してそれを解消し、中期的に財政を維持可能な状態に戻すようなプログラムを策定することだ。これは、われわれの戦略で非常に重要な部分を占めており、回復の持続性という点でも非常に重要になる」との指摘が聞かれた。

 ストレステストについては、米国から何らかの説明があるのではないかとの期待が市場で強かったが、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁は「(記者会見で)繰り返すべき新しい情報はなかった」と述べた。

 米連邦準備理事会(FRB)は24日、ストレステストの審査法に関する白書を発表し、米銀大手19行は景気後退悪化の可能性に対処するため、規制水準を上回る「かなりの」資本を保持する必要があるとの見方を示したが、銀行に必要とされる資本の規模や審査結果の発表方法についての詳細は明らかにされなかった。

 一方、カナダ中銀のカーニー総裁は、ストレステストの成功裏の実施、それに関連した資本増強と問題の進展を想定しているとした上で、「この想定が変わるような話は聞いていない」と指摘した。

 為替については声明では「中国のより柔軟な為替レートへの移行に対する継続したコミットメントを歓迎する」、「われわれは、強固かつ安定した国際金融システムがわれわれの共通の利益であることを再確認する。為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済および金融の安定に対して悪影響を与える」などとし、2月のイタリアG7での表現をほぼ踏襲した。

 その他、規制改革やIMF増資など問題についても金融サミットでの決定を再確認するにとどまった。

 

 G7に続いて開催されたG20についてトリシェECB総裁は、ロンドン金融サミットのフォローアップに討議が集中、目新しい決定はなかったと指摘した。

 G20の位置づけについて同総裁は「双方に(存在の)妥当性がある」「G20は非常に重要な非公式のグループになりつつある」などと発言、ラガルド仏経済財務雇用相も「個人的にはG7、G20それぞれ目的にかなうものだと考えている。どちらかのためにもう一方をやめてしまうという時ではないと思う」と述べ、当面G7、G20並存が望ましいとの見方が示された。

 
 

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