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焦点:英離脱巡りEUが交渉指針、加盟国の結束訴え
2017年5月1日 / 03:52 / 5ヶ月前

焦点:英離脱巡りEUが交渉指針、加盟国の結束訴え

 4月29日、英国を除くEU27カ国の首脳は、欧州委員会の交渉責任者であるミシェル・バルニエ氏(写真)が英国のEU離脱交渉を進める上での指針を採択した。26日、ロンドンで撮影(2017年 ロイター/Hannah McKay)

[ブリュッセル 29日 ロイター] - 英国を除く欧州連合(EU)27カ国の首脳は29日、欧州委員会の交渉責任者であるミシェル・バルニエ氏が英国のEU離脱交渉を進める上での指針を採択した。

指針の主なポイントは以下の通り。

<段階的アプローチ>

6月に始まるであろう交渉の最初の段階で、英国による2019年3月29日の秩序あるEU離脱に向けて「満足し得る進展」があれば、EU27カ国は将来の長期的な自由貿易関係の構築方法について話し合いに入るという。

EU離脱について完全な合意ができてから貿易交渉に入るべきだとするEUの強硬派と、迅速な貿易交渉入りを望む英国の折衷案。トゥスクEU大統領は記者団に対し、交渉の進展度合いが「満足し得る」水準かどうかを早ければ秋に見極めると述べた。しかし当局者は、この見極めは最終的には政治的な判断であり、バルニエ氏の考え次第だと述べた。

<移行措置>

英国は2019年3月以降も数年間は、EU加盟国メンバーとしての恩恵を一部維持できる可能性がある。離脱に伴う市民や企業への影響を緩和するため。だたしその場合、英国は移民の受け入れなどEUの規則に従い、欧州司法裁判所などEU機関の指示を受け入れる義務があるとされている。

<EU加盟国の結束>

英国を除く加盟27カ国は一致結束して、「分割統治」を謀る英国に対抗し、合意なしに離脱するとのメイ英首相の脅しに対して強硬な姿勢で臨むよう態勢を整えるという。

<不当廉売は認めず>

自由貿易に落ち着くことが望ましいが、英国が政府の補助金、EUの環境・労働基準の破棄、租税回避地(タックスヘブン)的な立場の確保などにより国内企業を競争上優位に立たせようとするなら、同国は自由貿易を獲得できると期待すべきではない、としている。

<権利と利益>

英国がEUから離脱してより良い条件を獲得することはない。それを許せば他の加盟国もEU離脱に動く危険がある。指針は、EU加盟国の労働者の自由な移動を受け入れることなく単一市場の恩恵だけを手にする「いいとこ取り」はあり得ない、と指針は強調する。

◎分担金の支払い

英国は未払いの分担金などを支払わなければならないが、正確な金額を離脱までに算定することはできないとみられる。EUとしては年内に算出方法で合意し、2019年3月の英離脱時に数字をまとめる方針。

◎国境を巡る問題

EUは、英離脱でEUとの新たな国境ができる北アイルランドの安定が崩れることは望んでいない。またキプロスにある英軍の基地に注意を向けるほか、EU域内の英領ジブラルタルの扱いについては特にスペインに発言権を与える。

(Alastair Macdonald記者、Jan Strupczewski記者)

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