リーマン破綻から1年、中国は影響力行使に虎視眈々

2009年 09月 15日 17:14 JST
 

 [北京 14日 ロイター] 金融危機で「良い」結果を得た国をあえて挙げるなら、それは中国だろう。先進国や途上国の首脳らが過去10カ月で3度目となる首脳会合を準備する中、ちょうど1年前のリーマン・ブラザーズ破綻をきっかけとした市場急変前の状態に比べ、現在の中国は立場を強めた国として突出している。

 中国は成長の落ち込みからいち早く抜け出した経済大国ではあるものの、「世界を救う」には小さ過ぎる。しかし中国は、危機への対応で圧倒的な規模の金融・財政政策を機敏に打ち出したことで注目を浴び、中国の銀行はこれまでのところ、嵐の中を平穏に航海している。

 世界の投資家さえも、日増しに振れが激しいことで悪名高い上海の株式市場の動向を気にするようになっている。キャピタル・エコノミクス(ロンドン)のマーク・ウィリアムズ氏は「中国は世界のステージで1年前より存在感を増している」と指摘。「彼らの考え方や政策実行方法に、1年から1年半前にはなかった自信が見え隠れしている」と述べた。

 当時を振り返れば、米政府は中国政府に対して人民元相場を上昇させ、市場を開放するよう絶えず圧力を掛けていた。

 20カ国・地域(G20)は来週、米ピッツバーグで首脳会合(金融サミット)を開催するが、現在、両国の形勢は逆転している。米国は、中国金融セクターの迅速な改革について口をつぐむようになっただけでなく、中国から再三にわたってドル相場の「悪意の無視政策(malign neglect)」を非難され、弁解を余儀なくされている。

 CLSA(上海)のマクロストラテジスト、アンディー・ロスマン氏は、米経済が中国経済に比べてなお非常に強大であるため、過去1年間の出来事を金融における勢力均衡のシフトと位置付けるのは間違いだと指摘する。しかし同氏は、それらの出来事が両国関係や姿勢の転換点となった可能性は十分にあるとみている。さらに、中国は主要8カ国(G8)の正式メンバーではないものの、今や世界の政策論議の場に必要不可欠な国になっているという。

 ロスマン氏は「中国は恐らくこれまで、G8として接するには若くて経験のない従兄弟として扱われてきたと感じていただろう。しかし現在は、世界的危機への対応と現在の状態が、中国を同等に扱う必要性を明示していると感じているだろう」と説明した。 

 <権力の行使>   続く...

 
 
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