金融危機の世界は今:サンタクロースにも不況の波

2009年 04月 5日 09:04 JST
 

 [1日 ロイター] 世界的な景気減速は大小さまざまな形で表れている。そのほとんどは気持ちを暗くさせるものだが、風変わりなものや人間の想像力を反映するものもある。金融危機の影響を受けた世相を反映する各地の出来事を紹介する。

 サンタクロースにも景気後退の影響が及んだ。フィンランドは、サンタパークの株式32%を地元投資家へ売却することを検討している。サンタパークは、北極圏の北にあるテーマパークで、サンタクロースの住まいとしても知られている。フィンランド放送教会(YLE)は、サンタパークの新たな所有者は、販売宣伝費を大幅に削減する計画だと報じた。12月25日の世界のプレゼント配達事情にどのような影響があるかはまだ発表されていない。

 一時期急拡大したモスクワの高級品市場だが、2009年に利益は3割以上減少すると予想される厳しい状況に直面している。英国人デザイナーのアレキサンダー・マックイーンとステラ・マッカートニーの高級ブティックの看板は、華々しい開店から1年半足らずで外された。かかとの高い先のとがった靴や透けて見えるドレス、イタリア製ウールコートなどは店舗の奥に山積みされ、3月の閉店前セールでは70%の値下げで販売された。

 2008年に米国で報告されたインターネット上の詐欺被害は、件数が前年比で33%増加した。今年は深刻な景気後退を背景に、さらに被害は拡大するとみられている。連邦捜査局(FBI)のインターネット犯罪苦情センターと全米ホワイトカラー犯罪センターが報告書で発表した。2008年の苦情の中で最も多くみられたのが、購入した商品が配達されないケース。次いで競売関連の詐欺、クレジットカード詐欺などだった。同報告書をまとめたジョン・ケイン氏は「2009年はサイバー犯罪が多発する年になりつつある」と指摘した。

 映画「007」の主役ジェームズ・ボンドの愛車として有名になった高級車「アストン・マーチン」は今年、販売低迷を理由に英国で600人の人員削減を実施。投資家と資本調達について協議している。アストン・マーチンのベツ最高経営責任者(CEO)は、主要株主であるクウェートの投資家が株式を売却することはないだろうとの見通しを示し、「アストン・マーチンはGMやプジョーのような典型的な自動車メーカーではない。われわれは長期的に適切なビジネス・パートナーを注意深く探している」と述べた。

 米ハーバード大学の学部課程への入学が今年、一段と難しくなった。不況の中で、同大学が提供する魅力的な学士援助を求めて多くの学生が応募、過去最高の出願者数となった。ハーバード大学は2万9112人が応募したと発表。そのうち入学が認められるのは7%のみで、過去最高の競争倍率となった。ハーバード大学などのエリート校は寄付金の大幅な減少にもかかわらず、奨学金の額を増額している。

 ミシェル・オバマ米大統領夫人はホワイトハウス内で土地を耕し、家庭菜園を始めた。野菜などの種子を販売する会社は、家庭菜園は食卓に食べ物を提供すると同時に、失業時の実用的な活動にもなると売り込む。ナショナル・ガーデニング・アソシエーションによると、2009年は前年比19%増の700万世帯以上が新たに野菜や果物を栽培しようとしている。

 巨額詐欺事件のバーナード・マードフ被告が、新しい野球のトレーディングカード・シリーズのメンバーに加わる。ニューヨークにあるトレーディング会社、ザ・トップス・カンパニーがマードフ被告やそのほか20人の詐欺師などを特集したトレーディングカードを考案。投資家に最大650億ドルの損失を与えたマードフ被告は11の罪で有罪を認め、量刑が言い渡されるのを待っている。

 
 
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