焦点:にぎわい戻りつつある米住宅市場、「底打ち」か
[サマービル(米マサチューセッツ州) 22日 ロイター] 米国北東部の住宅市場には、春の訪れとともに購入希望者たちが戻りつつある。住宅内覧会がにぎわいを見せる一方で、購入希望者がローンを組むことが出来ず購入に至らないケースも多く、マーケットの本格的な回復はまだ先となりそうだ。
ジェシカ・ドクトロフさん(26)は、マサチューセッツ州ボストン近郊でミドルクラスが多く住むサマービルで初めてのマイホームを探す、典型的な購入希望者だ。
保険会社に勤めるドクトロフさんは長い間賃貸住宅でルームメートとの共同生活を続けてきたが、ついにマイホームを購入する決意を固め、今年2月以降コンドミニアム型の集合住宅を20件下見した。その中で、ある2ベッドルームの物件の価格が2万5000ドル下がったり、またある物件は売りに出てわずか10日後に値下げされたりするのを目の当たりにしたという。この日、販売価格49万9000ドルの2ベッドルーム(109平方メートル)物件を下見に来ていたドクトロフさんは「物件を見に来る人の数が増えるのも確かだが、市場に出る物件の数もどんどん増える」として、急ぐ必要性は感じないと語った。
マサチューセッツ州の市場は、住宅バブルの時期に最も高騰したマーケットの1つだ。同州は2000年第1・四半期、住宅価格の値上がり率(前年比)で全米第1位となったほか、1995─2004年にかけては住宅販売戸数も2けた台の伸びを記録した。
しかし現在、同州での景気後退(リセッション)の影響は色濃い。米連邦準備制度理事会(FRB)が先週発表した地区連銀景況報告(ベージュブック)によると、マサチューセッツ州の住宅販売戸数は今年2月、前年比で11%ダウン。一方、近隣のロードアイランド州は同15%、メーン州は同22%、コネティカット州は同26%、それぞれ下落した。住宅価格の落ち込みはさらにひどい状態だ。上記4州にニューハンプシャー州を加えた地域の住宅価格の中央値は、前年比で17%以上落ち込んだ。このうち、失業率が2けた台に達したロードアイランド州単体では同26%のダウンだった。
こうした数字が厳しいものであることに不動産ブローカーたちも異論はないが、一部のブローカーは販売価格と金利の低下、それに初めて住宅を購入する人向けの税控除といった要因が形勢を一変させる可能性があると主張する。これから暖かい季節を迎えるという「自然の力」も手伝い、販売物件を見学に訪れる人々の数は増えるとみられ、この春に事態が好転することへの期待は高まっている。
サマービルでブレミス不動産を営むブローカー、スティーブン・ブレミス氏は「状況は確実に良くなっている」と話す。ブレミス氏が開催する住宅内覧会の来場者数は最近では2月の倍近くに増えている上、先週は3日間で2件の物件が売れたという。同氏は、期間30年の住宅ローン固定金利が過去最低水準の平均4.85%前後に下がったことと、政府が2月に発表した景気対策の一環の一部住宅購入者に向けた最大8000ドルの税控除の効果だと分析する。
<「底打ち」か> 続く...














