米地区連銀制度、議会の一部で見直し論

2009年 05月 13日 18:32 JST
 

 [ジキルアイランド(米ジョージア州) 12日 ロイター] 米政府による銀行救済をめぐり国民から怒りの声が上がったが、議会では矛先が連邦準備理事会(FRB)制度の見直しに向けられている。ただ、内部関係者の間では、金融政策が政治化し、やや変わっているものの効果的な地区連銀制度の機能が不当に損なわれるとの懸念も出ている。

 議会の有力議員は、FRB制度の見直しの必要性について議論しているほか、最近の予算案の中に12地区連銀の数とコスト見直しに道を開く文言を挿入している。

 12地区連銀の総裁とワシントンのFRB理事7人は、約100年前に当地での会議で策定された青写真のもと、金融政策の立案や米国の支払いシステムの運営のほか、大手銀行の監督などの業務を行っている。

 カンザス地区連銀のホーニグ総裁は今月1日、ロイターとのインタビューで地区連銀制度について「関係者が議論を始めた1907年と発足した1913年には12の地区連銀は必要なかった」と指摘。「国中から独立した意見を聞いて主要な政策議論にまとめることが必要だったため設立された」述べた。

 1910年、当時の金融機関経営幹部らはカモ猟の格好に変装し、密かにジキルアイランドに集結し、1907年の金融恐慌の教訓を活かし、金融危機対策のための青写真を策定した。

 銀行規制見直しのため「国家金融委員会」の委員長に任命されていた当時のネルソン・オルドリッチ上院議員(ロードアイランド州選出)が、この秘密会議を主導したが、国内の金融機関が国にかわって金融政策の策定にかかわることに対し、国民から非難されることを回避するため、会議は極秘裏に進められた。

 この会議にはJPモルガンのパートナーであるヘンリー・デビソン氏、ナショナル・シティ・バンクのフランク・バンダーリップ社長、クーン・ローブのパートナーであるポール・ウォーバーグ氏らが出席した。この会議では、現在のFRBの基礎となる1913年の連邦準備法のたたき台が議論された。

 当地では現在、昨年顕在化した金融危機とその対策をめぐる年次会合が開かれており、政策担当者や金融機関関係者のほか有識者らが出席している。  続く...

 
 

ロイターオンライン調査

写真

ドルが14年ぶりに86円台へと下落したが、これが「ドル危機」に発展する日が来るのかどうか。  ブログ