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焦点:東芝の担保提供、WDの意向がリスク要因
2017年4月14日 / 10:40 / 5ヶ月前

焦点:東芝の担保提供、WDの意向がリスク要因

 4月14日、東芝が追加融資を受けるための鍵となる担保の差し入れを、全取引金融機関が認める見通しとなった。だが、リスク要因として残っているのが、メモリー事業の合弁先である米ウエスタン・デジタル(WD)の意向だ。米カリフォルニア州アービンで1月撮影(2017年 ロイター/Mike Blake/File Photo)

[東京 14日 ロイター] - 東芝(6502.T)が追加融資を受けるための鍵となる担保の差し入れを、全取引金融機関が認める見通しとなった。だが、リスク要因として残っているのが、メモリー事業の合弁先である米ウエスタン・デジタル(WD)(WDC.O)の意向だ。

差し出す担保にはメモリー子会社株式が含まれているため、WDの同意が必須。WDの動向次第では、資金調達の見通しが立たなくなる恐れもある。

<今年度の必要調達資金は1兆円>

東芝は今月4日に開いた取引金融機関向けの説明会で、今年度に1兆円の資金調達が必要と訴え、理解を求めた。

東芝が想定しているのは、すでにあるコミットメントラインからの融資だ。主力の三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行の3行がすでに4000億円を設定しているほか、三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、りそな銀行など主要7行が2800億円の枠を設けている。

いずれも現在は引き出されていないものの、もともと4000億円はコマーシャルペーパー(CP)発行が不調になった際の備えで、2800億円は為替リスクのヘッジのために用意された。

主力行の幹部は「本来は、資金繰りを補うためのものではないが、そんなことを言っている場合ではない。『新しいぶどう酒を古い革袋に』入れざるを得ない」と述べ、「目的外利用」も認める姿勢だ。

<金融機関70行に加え、合弁先のWDの合意も>

ただ、このコミットメントラインから実際に追加融資を受けるためには、担保を差し出さなければならない。

東芝は説明会で、主力行などのコミットメントラインに対しては、分社化して売却手続きに入っているメモリー子会社の株式を、地銀などが参加しているシンジケートローン(協調融資)に対しては保有する上場株式や不動産などを提供すると申し入れた。

当初、一部地銀からは「金のなる木」であるメモリー子会社株式を主力行や主要行に担保として差し出すのは下位行に不公平との異議も出たが、東芝は弁護士の意見書なども提出。回答期限の14日には、地銀の数行が未回答のままになっているものの、全金融機関の応諾が得られる見通しになっている。

しかし、ここに来て不透明感を増しているのが、WDの意向だ。12日明らかになったWDが東芝に送った書簡でWDは、売却を前提とするメモリー事業の分社化は、合弁契約に違反すると主張。このため「WDが担保提供を応諾するかどうかは見通せていない」(主力行幹部)状態だ。

同幹部は「担保差し入れがないままに融資したら、われわれが株主代表訴訟の対象になりかねない」と語っており、WDの意向を注視する。

一方で「WDはメモリー事業買収に有利な状況を作り出したいだけで、東芝の破たんを望んでいるわけではない。いずれ応諾は取れるはず」(別の主力行幹部)との期待感もある。

東芝は担保提供とWDの意向に関して「個別の取引には回答を差し控える」(広報部)とコメントしているが、綱渡りの資金繰りになりそうだ。

布施太郎 編集:田巻一彦

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