東京外為市場・正午=ドル92円半ば、海外市場での2カ月半ぶり高値から緩やかに下落
ドル/円JPY= ユーロ/ドルEUR= ユーロ/円EURJPY=
正午現在 92.46/49 1.3328/32 123.25/29
午前9時現在 92.53/54 1.3304/07 123.08/13
NY17時現在 92.65/69 1.3274/80 123.05/10
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[東京 26日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点か
ら小幅安の92円半ばで推移している。期末をにらんだ輸出企業の売りが続き、海外市場
でつけた2カ月半ぶり高値から緩やかに下落。一時は92円前半までじりじり水準を切り
下げた。ユーロ売りも一服した。未明から続いた下攻め局面で10カ月ぶり安値をつけた
ものの、この水準が堅かったことから跳ね返された。
ドル/円は海外市場で92.96円まで上昇し、2カ月半ぶり高値をつけた。米債入札
の不調で米長期金利が3.88%付近まで上昇したことに加え、ギリシャ問題をにらんだ
ユーロ売りが止まらず、この裏側のドル買いがドル/円にも波及した。
しかし「期末接近で、東京市場では輸出の売りが出るためドルの上昇がストップした。
日中を通じて上値が重そうだ。ただ、海外勢のドル買いが強いため、海外時間には買い直
されるだろう」(邦銀)という。
きょう発表された日本のCPIを受けて「デフレ基調が続いている一方で、米国金利の
上昇もあって金利差がついてきた。実需売りが一服する4月以降、ドル/円は1月高値
(93.78円)をクリアできれば95円が現実味を増す」(国内銀行)との声も聞かれ
た。
ユーロ/ドルは未明の下攻め局面で10カ月ぶり安値となる1.3267ドルまで売ら
れたものの、その後続いた下攻めでもこの水準が底堅く一段の下値をトライできなかった
ことから跳ね返された。「ギリシャ支援に関してトリシェ欧州中銀(ECB)総裁がIM
F(国際通貨基金)の関与を容認する発言をしたことがユーロを支えているようだ」(ド
イツ証券シニア為替ストラテジスト、深谷幸司氏)との声も聞かれた。
市場では「下値にはまだストップロスオーダーがあり、これをつけにいく可能性もある。
ただ、1.32ドル台でしのげれば、軟調地合いがいったん落ち着く可能性が出てくる。
ただ、戻ったところは売り。基本的な方向感は下だ」(邦銀)との声が上がっていた。
<ユーロ圏首脳のギリシャ支援合意は地合い改善につながらず>
EU首脳会議のとりまとめに先立ち、ユーロ圏首脳は25日、ギリシャ向けの緊急時の
支援策について、ユーロ圏諸国による二国間融資と国際通貨基金(IMF)からの資金を
活用することで合意した。また、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は25日、EC
Bによる流動性供給オペの担保基準について、2011年まで現行の緩やかな基準を維持
する意向を表明、ギリシャ債が引き続き担保適格となる可能性が高まっており、ギリシャ
の資金繰りに安心材料が増えている。
しかし、市場では「ユーロの下げトレンドは変わらない」(住友信託銀行マーケット・
ストラテジスト、瀬良礼子氏)との声が多い。
ユーロ圏首脳間ではいちおうの合意がついたものの「何とかとりつくろってはいるもの
の、思惑の違いは残りそうで、とりわけドイツの取組姿勢が本物か不安だ。当面は4─5
月のギリシャ国債の借り換えがうまくいくかを見極めることになりそうだ」(住友信託、
瀬良氏)という。
もともと「ギリシャの財務改善策は無理が目立ち、実行可能か不透明。また、ギリシャ
以外の周辺国に広がっているソブリン・リスクをどこまでカバーするのか。金融はひとつ、
財政はばらばらという欧州の構造的な矛盾も放置されたままで、今後も同じ問題が発生す
る可能性がある」(外銀)などの声は多く、「今回の合意は根本的な解決にはなっていな
い」(住友信託、瀬良氏)という。
<参加者の関心はギリシャ問題から欧米景気格差に>
さらに「ギリシャを足元の材料にはしているが、参加者の関心はギリシャから欧米間の
景気格差に移っており、ファンダメンタルズをにらんだユーロ売りになっている」(ドイ
ツ証券、深谷氏)との声も出ている。拡大するソブリン・リスクは欧州周辺国を中心に財
政による景気刺激の足かせとなることに加え、金融政策の出口戦略を遅らせるとみられ、
市場では景気の回復で米国に出遅れるとの見方が広がっている。
ギリシャの資金繰りへの不安感は後退しており、ぎくしゃくしながらも収拾が図られつ
つあるが、深谷氏は「ユーロの下落トレンドが転換することはない。ユーロ/ドルはリー
マン・ショック後の安値である1.23ドルを目指す可能性がある」とみている。
<FRB議長の慎重な政策スタンスに対し米長期金利は4%視野>
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は25日、国内経済には依然として超低金
利政策による支援が必要との認識を示した上で、経済の拡大が「成熟」すればFRBは刺
激策を解除する用意があると述べた。市場では「引き続き慎重な金融政策スタンスが続い
ている」(国内金融機関)と受け止められている。
一方、5年債に続いて7年債入札も不調だったことで米10年債利回りは3.88%付
近に上昇した。「海外からの需要が落ちている。人民元をめぐる対立もあり、市場では中
国からの需要に懸念も出てきそうだ。4月の為替操作国認定をにらんで、米中関係が米国
金利のポイントになる」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏)との
声が出ている。
FRBの慎重な政策スタンスに対して、これまでのレンジ上限を試す10年債利回りと
いう不整合が起きており「10年債利回りが4%を超えてくるようなら、米当局から口先
介入などが入る可能性がある。ただ、ファンダメンタルズでなく需給による上昇のため、
センチメントを落ち着かせる意味からはやはり米中関係をみておきたい」(瀬良氏)とい
う。
一方で「入札の不調は、来週末に発表される米雇用統計への期待感によるもの。ファン
ダメンタルズの改善を見込んで投資家が買い控えた」(ドイツ証券、深谷氏)との見方も
出ている。直近22日時点のロイター予測では、非農業部門雇用者数は16万8000人
の増加となっている。
現時点で慎重な米金融政策に対して「市場は期待を先取りして動くため10年債利回り
の4%もありえなくはない。しかし、金利にらみの資金流入もありそうで、政策と市場と
のかい離がそう一本調子に進むとはみていない」(ドイツ証券、深谷氏)という。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
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