〔クロスマーケットアイ〕ヘッジファンドが株先に売り仕掛け、長期金利1.4%割れでも低下余地

2007年 11月 22日 13:32 JST
 
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<東京市場 22日>

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日経平均   |国債先物12月限| 国債288回債  |ドル/円(13:00) |

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  14777.91円 | 137.35円  |  1.405%    | 108.93/98円 |

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-59.75円 | +0.05円  | -0.025%  | 108.41/43円   |

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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。

下段は前営業日終値比。為替は前営業日NY終盤。

 [東京 22日 ロイター] 22日の東京市場では、急激な株安・円高は一服してい

るものの、依然、相場の先行きをめぐって不透明感は強く、底入れ感は出ていない。日経

平均は1万5000円を下回ったままだが買いの手は広がらず、逆に、戻りの鈍い局面で

はヘッジファンドがすかさず新規の先物売りを出してくるなど、下値不安は続いている。

円債市場では短期筋や実需筋からの買いが集まり10年債の利回りが2年2カ月ぶりに

1.4%を割り込んだが、さらなる低下余地を指摘する声も出ている。

 <悲観心理強く割安感通じず>

 株式市場は米株安と円高を嫌気して日経平均が朝方に年初来安値を更新したが、売り一

巡後は先物の大口売買が交錯。不安定な動きとなっている。「海外勢の売りはピークアウ

トの兆しだが、買い手不在の状況が続き反発力は鈍い。数百枚単位の先物大口売買に振り

回されている」(大手証券売買担当者)という。

 日本企業の収益性の高さやバランスシートの健全さを評価する声はあるものの、投資家

心理は引き続き悲観に振れている。「下値で国内機関投資家が買いを入れているようだが、

上値を積極的に買っていくものではなく、指数を押し上げるには至っていない。米景気

の先行きへの不安が今回の大きな下げの背景だ。株価下落は政策催促的な要素があるのか

もしれない」(東海東京調査センターシニアマーケットアナリストの矢野正義氏)との声

が出ている。

 興銀第一ライフ・アセットマネジメントのチーフポートフォリオマネジャー、宮田康弘

氏は「足元の株安は連休前の最後のポジション調整。売られすぎの水準だが、すでにバリ

ュエーションが効かない相場」という。

 政策的には、「12月の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、ECBが米連邦準備理

事会(FRB)と協調路線をとって「利上げ打ち止め」あるいは「利下げ転換」バイアス

を示唆すれば、12月11日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に米国は緊急利下げ

をする可能性はある」とみている。

 <ヘッジファンドが新規売り>

 需給面では、決算を前にしたヘッジファンドの株処分が言われているが、加えて、短期

的な利益を狙って先物売りで収益を確保しようとする動きも指摘されている。

 いちよし証券投資情報部チーフストラテジスト、高橋正信氏は「ヘッジファンドが新規

に先物を売りたてているようで、この売りが一巡するまでは下げ止まり感は出ないだろう。

売りが止まる材料があるとすれば米利下げで、政策動向をにらんで腹の探りあいが続き

そうだ」と話す。さらに「個人の追い証売りも出ているようで、当面は下値のメドもたて

にくい。日経平均は06年6月安値の1万4045円53銭があるが、TOPIXはこの

時の安値をすでに割り込んでおり、フリーフォール状態。上海株も下落しており、下げピ

ッチが速いだけに上海総合指数が5000ポイントを割り込むと損失が広がりそうだ」と

警戒する。

 <金利はブルフラット化継続>

 円債相場は続伸。10年長期金利は2005年9月27日以来、ほぼ2年2カ月ぶりに

1.4%を割り込み、一時1.395%に低下。超長期ゾーンの金利にも低下圧力がかか

り、20年超長期国債利回りは2006年3月9日以来の低さとなる1.975%まで買

われた。

 「長期金利低下はキャピタル狙いの短期筋の買いの影響が大きい。さらに、実需筋が月

末のエクステンションをにらみ長期/超長期ゾーンに淡々と買いを入れていた」(外資系

証券のストラテジスト)という。

 みずほ証券・チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は「金融市場における円高/

株安/債券高の流れが変わる要因は見当たらない。月末のデュレーション調整などの追い

風が多いなか、長期金利が1.4%を割り込んだのは自然な流れだ。足元の金利水準には

運用計画とのかい離があり、前向きにとの投資家は少ないだろう。ただ、10月の売買動

向では都市銀行などの短期シフトが鮮明となっている。収益面での不足感が生じ、下期に

短期債から長めの債券にある程度の資金がまわってくるとみることも可能だ」と話してお

り、長期金利は08年前半にかけて1.3%までは低下する、とみている。

 <警戒続く年越えの資金繰り>

 短期金融市場では、年越えの取引はまだ活発にはなっていない、という。「資金を取り

たい向きはいるのだが、出し手が今から動くようなことはせず慎重になっているため、出

合いがつきづらい」(国内金融機関)という。年越えの2カ月物は、外銀や証券などの取

引で0.7%後半から0.8%付近で散発的な取引にとどまっている。

 ある都銀の資金担当者は、年越えの資金繰りについて「日銀の資金供給オペの落札利回

りが低下を続けており、年末を挟むオペでも利回りは0.5%台半ばから後半だ。しかし、

オペ金利に表れない警戒感が市場にくすぶっている。信用不安によって欧米の金融機関

の資金繰りがひっ迫する一方で運用サイドが慎重になりレートが上昇する可能性がある」

とみている。

 21日の欧州インターバンク市場では、年越えの資金需要が依然強く、2カ月物ユーロ

LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)が上昇、6年半ぶり高水準を更新している。

 <ドルの下値確認できず>

 為替市場は引き続き株価にらみの相場展開。「日経平均をはじめアジア株価がやや落ち

着きを取り戻しているため、クロス円が買われやすい」(外銀)という。特に、米短期筋

がユーロ/円を中心に買っている。ユーロ/ドルは、一時1.4872ドルを付け、前日

に引き続き最高値を更新した。

 日経平均の下げ幅の目安については「200円や300円の下げなら織り込まれている

が、500円超の大きな下落なら、再び円買い圧力が強まる」(国内金融機関)とみられ

ている。

 ドル/円は、前日海外市場で一時108.25円を付け一服感がみられるものの、「ま

だ下値を確認できていない」(国内証券)ため、107円台に下落する可能性も指摘され

ている。

 (ロイター日本語ニュース 橋本 浩記者)

 
 

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